本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
レディ・マリアーヌの婚約 3 宇津田晴
2016年11月22日 (火) 21:45 | 編集

レディ・マリアーヌの婚約3 (ルルル文庫)
2016/8/26
宇津田 晴 (著)

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レディ・マリアーヌの婚約 3

宇津田 晴

騎士に憧れる少女マリアーヌは、失恋を機に王宮へ。そこで出会った第二王子ロベルトから下僕認定されるが、いつしか二人は思い合うように。強引なほど情熱的なロベルトの言動に、恥ずかしくも幸せいっぱいのマリアーヌ。そんなある日、マリアーヌの故郷で謎の盗賊団が現れたという情報が!その陰に、かつて王宮を混乱させた人物の気配を感じたマリアーヌは…!?過激に甘い恋人の愛に包まれて、男前少女が凛々しく大活躍!
——————————

2巻で終わって残念でたまらなかったのだが、5年ぶりに完結巻がでました!!おめでと〜〜!
(というか、ルルルの存続が心配だが…)
懐かしの王子&下僕&忠実なる執事のトリオでのドタバタが楽しい巻でした。
ただ、この巻だけで読んでも、月の石をめぐっての設定や、マリアーヌの初恋の失恋がわからないために、面白くもなんともないので、是非一巻から。

あらすじ
第一王女ミリエールの話し相手として王宮に滞在することになったマリアーヌだが、本来は故郷での失恋から普通のレディになるつもりでやってきた。だが、ロベルトに騎士であった過去を知られ、色々あって『下僕』認定を受けて彼の手足として動き、奔走する中で、お互い惹かれあい……今に至る。

「や、止めて下さい。ロベルト様が、私のことを好きでいて下さることだけでも、夢のようなのに、これ以上ドキドキさせられたら、どうにかなってしまいますっ!」

「どうにか、なればいいだろう」「俺がおまえを狂おしいほどに愛しく思うのと同じくらい、俺を好きになればいい」


冒頭の経緯。しかし、そんな二人に届いた知らせは、マリアーヌの父と兄からの絶縁状!?
そして、故郷にいる先輩からの手紙にはシノンで盗賊団が暴れているとの情報が。その先輩とやらの存在がロベルトは気にいらないようだが、マリアーヌの求めに応じてくれて…。

ロベルト激甘。マリアーヌの宝塚的な男義あふれる成分がかなり弱かったけれど、幸せそうだからなにより。
月のかけらの使い道も、やっぱりこうでなくちゃという王道で大団円。
かなりおまけ感が強い作品だったが楽しかった。

レディ・マリアーヌの秘密
レディ・マリアーヌの恋人 

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眠れない王様のお休み係 宇津田晴
2016年09月23日 (金) 12:22 | 編集

眠れない王様のお休み係 (ルルル文庫)
2016/7/26
宇津田 晴 (著)

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眠れない王様のお休み係 

宇津田晴

庶民育ちの新米王女ローズは、腹黒冷酷と悪名高い宗主国の王様アンドルーが、かつて同じ旅芸人一座に身を置いていたアンディだと知り、びっくり。だが優しかった少年は激務と刺客のせいで極度の不眠症になり、いつも不機嫌な陛下になっていた。アンディの体調を心配するローズは、彼の安眠を確保しようと計画。一方アンディも、ローズがそばにいるとなぜか熟睡できることに気づき、荒みかけた心が癒されていくが―!?
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母親と王様との恋の末に、ド庶民から新米王女となったローズだが、”仕事をする”ことが大好きなローズは、自分にも何か仕事が欲しいと頼み込み…。

王様となった幼馴染みとの再開のラブコメです。
不眠の王様アンディを安眠させることで、ローズは自分に有利な人脈を持つ婿候補を紹介してもらうという、仕事を引き受けたわけだが、お互いに惹かれ合うという王道展開。
ローズは恋に臆病になっており、仕事という理由をつけていることに自らが気がつくまでが、作者らしいアップテンポのコメディで描かれます。
描写も砕けた雰囲気なので、ローティーンから楽しめるルルル痒いお話。アンディのセリフに赤面するローズが可愛らしいです。
でも、”お休み係”というタイトルから、抱き枕ヒロインとしてのベッドでのイチャイチャや甘く切ない展開を期待するとかなり違うのでご注意。

あらすじ
いくら親切にしても『仕事』なら相手の負担にならないだろうし、対価を払うなら向こうも遠慮なくこちらに要望を伝えられる。
当時、家庭の事情で一座に預けられたアンディの指導役だったローズは、指導の代わりに文字や読み書きや計算を彼から教わった。
「あれ以来、私にとって仕事は特別なものなんです」
そのアンディは今ごろどうしているのか、今はあの厄介な体質、治っているといいんだけどなぁ……。

そんな思い出話をしていると、死んだと思っていた父親が現れ、実は王様で母親との熱烈な再開のラブシーンの末に、あれよあれよという間に一年。
ローズは仕事がないことに我慢できず、やるべき仕事を与えて欲しいと両親に懇願した。
そこで、父王の提案でアクア王国で社交シーズンを過ごし、”信頼できる相手を探して、縁を結ぶこと”をしてみてはと提案される。
  つまり、この公国の未来に役立つ人を捕まえてこい、ということなのねっ!


冒頭の経緯。気合いを入れて臨んだものの、ローズは早々と群れる肉食獣のような男性たちから逃げ出した。だが、逃げ込んだ先のリネン室には、かつて一座で一緒だったアンディが。お互いの再開を喜ぶ間もなく、彼は突然ローズに倒れこむように寝てしまい…。

一夜明けて、「残忍で冷酷な策士」と言われる新王がアンディだったことを知り、寝不足で不機嫌な彼のイメージアップと引き換えに、人脈作りを手伝ってもらう取引が成立。
アンディの恋人役となったローズは、勉強会で知り合ったミカエルやエミリーとともに、アンディの別な一面を他の人に理解してもらおうとするが…

後半は、継承権争いのゴタゴタ。
もちろん、素敵な王様となった彼にローズは複雑な胸の内。サバサバとしているようで、恋に臆病な乙女心に気がつくのであります。
仕事に傾ける情熱は、本来の優しさを隠すための口実なだけに、妙な角度にずれたヒロインの性格が天然。寝不足だと根の暗い方向に向かうヒーローとの掛け合いが可愛かった。
すごく盛り上がるというわけではないが、安定のクオリティーで楽しく読了。

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身代わり花嫁の懺悔日記 宇津田晴
2016年05月24日 (火) 00:12 | 編集

身代わり花嫁の懺悔日記 (ルルル文庫)
2016/3/25
宇津田 晴 (著)

---楽天---




身代わり花嫁の懺悔日記 

宇津田晴

姉の身代わりで王太子ウィロウと結婚することになった令嬢サラー。毒花と呼ばれる奔放な姉になりきるため、せいいっぱい魔性の女を演じるけれど、もともと生真面目で純情なサラーは演技に四苦八苦。ウィロウをだましているのが心苦しくて、こっそり懴悔する日が続く。一方、噂の悪女がなぜか初心な姫君に見えることを不思議に思うウィロウ。ツンツンした態度の裏でそっと周囲を気遣うサラーの必死な様子が、だんだんと愛おしく思えてきて…。
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生真面目な令嬢サラーは、人を惹きつける魅力的で自由気ままな性格から周囲からは毒婦と呼ばれる姉の尻拭いをしてきた。しかし、今度は姉の身代わりに結婚することになってしまい…

ヒロインがなんとも可愛らしい子で、毒婦になりきれないどころかツンデレにも今一歩足りないヒロインをヒーローと一緒に愛でるという雰囲気。姉の尻拭いに命をかけるヒロインの思考は常人には理解しにくいので、クププと笑って流す。
すごく面白いとは言わないが、安定のクオリティー。

あらすじ
  お姉様が物語の主役なら、私はそれを支える脇役なんです。
そう考えて、サラーはけして腐ることなく姉のラティフォリアを見守り、支えてきた。
だが、迎えた16歳の春。その『姉の尻拭い』のため、脇役のはずが突如思わぬ大舞台で主役を務めるはめになることを、サラーはまだ、知らなかった  

姉に一目惚れした王太子ウィロウから熱烈な手紙が届いた。一家の意見は「ラティフォリアが王妃になったらこの国は滅んでしまう…っ!」で全員が大きく頷く。ラティフォリアは、他人を思いやる優しさを持っていないわけではない。世間一般に言われるような悪い女でもない。
ただ、世間一般の常識からは、大きくずれた感性を持っているのだ。
姉の巻き起す問題を片付けることこそ、己の役目……。
ラティフォリアを傾国の悪女にするわけには、いかない。


冒頭の経緯。王太子ウィロウと秘密情報の責任者オークは、毒花ラティフォリアの一家は良識人という点から結婚を断ってくるものと考え、結婚を急かす周囲を黙らせるために求婚を試みた。ところが、相手が受けたことで、ウィロウは不穏分子の割り出しに利用することを考える。「毒を持って毒を制するだ…」

というわけで、嫁いだものの、早々に別人だとバレて、ひたすら溺愛&愛でられるヒロインなのであります。
二人の掛け合いが楽しいお話であって、悪役その他、とくに珍しい部分はないのだが、ルルル痒くて、さくっと楽しめるお話だった。

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姫の華麗なる奴隷生活 宇津田晴
2016年05月16日 (月) 15:21 | 編集

姫の華麗なる奴隷生活 (ルルル文庫)
2015/8/26
宇津田 晴 (著)

---楽天---




姫の華麗なる奴隷生活 

宇津田晴

赤ん坊のころ傭兵団に拾われ、ワイルドに育てられたアメリア。ある日、自分の正体が行方知れずだったグリーフ王国の王女だと知り、びっくり!兄王から帝国の横暴と自国の危機を聞いたアメリアは、正義の怒りを燃やし、帝国をぶち壊そうと決意する。みずから「貢ぎ物の王女」として帝国に乗り込むアメリアだが、皇位継承権を剥奪された悪名高い“死神皇子”ウイリアムが「飼い主」に決まって…!?甘い恋と野望うずまく宮廷ラブコメ・ファンタジー!
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イラストのおかげで、傭兵上がりの気丈なヒロインの容姿に甘さと可憐さが加わって、背中かゆいヒーローのセリフも重なり、いい感じに乙女チックな仕上がりになっております。
一巻で読み切りが続いていた作者ですが、こちらは人気があれば続刊も…ということで、悪の帝国を二人は変えることができるのか? 続きがきになるので続刊プリーズ。

あらすじ 〜序章より〜
昔々、グリーフという王国に、アメリア姫というお姫様がいました。しかし、平和な国は帝国に攻め込まれ、王様はまだ小さなアメリア姫のことを、こっそり国の外へ逃がすことにしました。
非道な帝国は美しいお妃だけではなく、アメリアの姉姫2人も大使として人質に奪い、グリーフ国へ戻ってくることは2度とありませんでした。
日に日に酷くなる嫌がらせに苦しむ中、王国に思わぬ情報が飛び込んできます。なんと、行方不明だったアメリア姫が無事に戻って来たというのです。

『みんなを苦しめる帝国を、私がこの手でこらしめてみせましょう!』

そしてアメリア姫は、自信に満ちた顔で帝国へと旅立ちました。
なぜならアメリア姫は  『金目の子虎』と呼ばれる腕利きの傭兵だったのです。


冒頭の経緯。アメリアの育ての親であり師であるタイガーの手引きによって、グリーフ国の第三王女であると知ったアメリアは自分の出自に驚いたが、兄王子コンラッドの言葉に絶句した。皆このまま虐げれるより最後は潔く王国とともに死にたいというのだ。「…捨てるくらいなら、私が一度預かってもいいよね」
かくして、アメリアは恐怖政治の支配する帝国へ大使として赴くことに。しかし、皇帝の前で反抗的な態度をみせたことで、皇位継承権を剥奪された悪名高い“死神皇子”ウイリアムに払い下げられ…

ウイリアムと共謀し、まずは皇位継承権の回復ということで、着せられた汚名を晴らすために奔走する展開。
姫を大使として呼び集めいたぶるという残虐非道で俗物極まりない皇帝に、逆らわず、時が来るまで“死神皇子”として周囲の目を欺くウィリアムなのであります。
武闘派だけれどトキメキもあるヒロインで、この巻では甘さ控えめと作者はいうのだが、続刊でどんな雰囲気になるのか楽しみ。

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黒猫菓子店初恋日和 宇津田 晴
2016年04月01日 (金) 14:55 | 編集

黒猫菓子店初恋日和 (ルルル文庫)
2015/12/22
宇津田 晴 (著)

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黒猫菓子店初恋日和 

宇津田 晴

元婚約者にだまされ仕事も家も失った菓子職人のマリエル。助けてくれたのは謎めく青年ジルだった。家事をひきうける条件で小屋暮らしのジルと同居生活を始めたマリエルだが、女嫌いなジルはぶっきらぼうで素っ気ない態度ばかり。ある日、菓子職人復帰のチャンスを掴むため、「若き経済王」と呼ばれる青年実業家の屋敷へ向かうことになったマリエル。ところが彼は、なぜかジルにそっくり!!しかも甘い言葉で接近してきて!?極上スイーツ・ロマンス!
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男社会で親方地位を獲得した菓子職人マリエルは、祖父の代から受け継がれてきた老舗の菓子店を父の死とともに奪われてしまい、森に遺棄され…!?

安定のクオリティー。
薄幸ながらも明るく楽しく前向きなヒロインに、素性を隠したひねくれたヒーローが心を開くまでが描かれる。恋愛としてはありがちな展開がらも、作者らしいコミカルなテンポと、甘い口説きがいい感じに背中痒くて楽しいお話。
イラストがナナオらしくない表紙だけど可愛い。

あらすじ
婚約者にだまされ、父から受け継ぐはずだった菓子店はトマと他の職人に奪われてしまった。森に捨てられたマリエルは意識は手放しても、大切な菓子の型と焼きごての入った麻袋だけは手放さなかった。

気がついたマリエルは、自称浮浪者の青年ジルに助けられたことを知る。
同じように拾われた双子ミミとミロの面倒を見る彼は、悪い人ではなさそうだが、自己紹介も必要ないとにべもなくはねつける。

「特に女は最低だ。信頼できない。従っておまえに心を許す気も、全くない」

マリエルはその言葉に、こみあげる怒りをこらえきれず声を震わせる。

「そんな風に性別だけで相手のことを決めつけるのは、間違っています!」


冒頭の経緯。「若き経済王」と呼ばれる青年実業家ジルベールは、極度の女性不信。心安らぐ生活を求め、浮浪者然として、ボロ小屋で生活をはじめた男。だが、翌朝朝食を作るマリエルの裏を探ろうとしたために出ていこうとする彼女を、ジルは引き止め、事情を聞き出し職人としての生活を立て直すまで居てもいいと提案した。
老紳士アシムは、マリエルの菓子を気に入り、ある日大財閥デュボワ家で新事業の菓子職人を探しており、最終選考に残ったことを知らせてきて…

アシムは、ジルの富豪の生活と浮浪者生活を結びつけて、手伝う人物。
ジルは、富豪のジルベールを別人だとマリエルに思い込ませたことで、自分で自分にヤキモチを焼くという面倒くさい男になってくれて楽しい展開。
そんなことはつゆ知らず、マリエルは新しい店舗開店のために頑張るのだが、トマらのやっかみがマリエルを狙っているのだ。
お菓子の甘ったるい香りと、二人のほのぼのした雰囲気がとても痒くて良いです。
さくっと楽しめるお話。黒猫の焼きごてのあるお菓子が食べたくなった。

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リリー・フィッシャーの難儀な恋 宇津田晴
2015年09月17日 (木) 17:02 | 編集

リリー・フィッシャーの難儀な恋 (ルルル文庫)
2015/5/26
宇津田 晴 (著)

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リリー・フィッシャーの難儀な恋 

宇津田晴

リリーは成り上がり男爵の娘。貴族の世界についていけず苦労ばかりのある日、依頼されて侯爵家の長男エドワードにまつわる噂の真相を調べることに!優秀なエドワードが突然「淑女の言動」で周囲を混乱させるようになり、出世街道から外れたというのだ。淑やかさを学ぶという名目でエドワードに近づいたリリーだが、「心は乙女」なはずのエドワードが時折みせる大人の頼もしい男の顔にドキドキ!一方、とある事情を抱えるエドワードは…!?
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成り上がり令嬢で苦労するリリーにできた大切な友人ダリアの頼みで、女性化してしまったというダリアの幼馴染エドワードの真相をさぐることに。だけど、おねぇとなったエドワードにはどうやら秘密があるようで…

腹黒おねぇ紳士と、一本気な成り上がり男爵令嬢とのロマです。
表紙絵の清楚でおとなしめの雰囲気とはかなり違う主人公二人です。
腹黒いエドワードの独占欲を知らずに、女性と化したエドワードの時折見せる男性的な部分にトキメいてしまって、乙女心揺れまくりのリリーとの掛け合いが楽しい。
すごく感動とか、そういう部分はない。
ルルル痒いのをお求めの方にオススメ

あらすじ
成り上がりの男爵令嬢のリリーは、社交界で受け入れられるわけもなく、陰口と嘲笑に耐えていた。
そんなある日、男に誘拐されそうになっている伯爵令嬢ダリアをリリーは助けた。生まれも育ちも性格もなにもかも違う二人だったが、甘えるのが得意なダリアと、頼られることに弱いリリーの性格が上手くかみ合ったこともあって、あっと言う間に友人のように気の置けない関係になった。
そのダリアから、リリーは幼馴染のエドワードが変わってしまったと相談を受け、早速『臨時の行儀見習い』として、王宮へ潜入した…

そこで見たのは、紳士の出で立ちにもかかわらず、完璧に女性と化したエドワードの姿だった。
そんな美容のために走りこむエドワードを、男たちが嘲笑しはじめる。
だが、容赦なく浴びせられる毒の言葉に耐えるエドワードの姿を、リリーは黙ってみていられなかった。
自分がなんのためにその場所に潜んでいるのかも忘れて、たまらずすくっと立ち上がり叫んだ。
関係ない女が余計な口出しするなというが、冗談ではない。

「関係ないとかあるとか、男だとか女だとか、そんなのはどうでもいいの!」

男たちは逃げ出したが、エドワードはリリーから顔をそむける。その肩が、小刻みに震えていた。
  もしかして、泣いてる?
エドワードは差し出したハンカチを微笑んで受け取ってくれた。

「もしかして……女みたいな男がいるって噂を聞いて、見にいらしたの?」

か細い声と震える肩を見て、彼女がまた泣きそうになっているのだと気づく。リリーは、成り上がりで突然レディになり戸惑っていることを話し、両手をにぎって、渾身の嘘をついた。
心にもない言葉を発するたび、リリーは泣きそうになる。でもダリアのことを隠しながら、エドワードにつきまとう理由を説明するには、これしか思い浮かばない。

「私が知る最高のレディとして、私の師匠となり、レディへの道を教えて下さい!」


冒頭の経緯。人々から気持ち悪いといわれるエドワードに理解をしめし、友情を育むリリーだが、ダリアのために嘘をついてしまったことに罪悪感を感じ、エドワードにダリアの名前こそ出さないものの、自分の事情を話しはじめた。
しかし、そんな彼女の純粋で汚れのない性格を気に入ったエドワードこそ、本来、王子の婚約者であるダリアのために、犯人あぶり出しのために一芝居打っていることを秘密にしており…
「『女友だち』として汚い貴族社会に染まらないように、そばで見守るつもりだけど」

粘着質な腹黒さを知らずに、女友達として理解しようとするリリーの健気な姿が、背中痒くて楽しい。後半は、くだらない陰謀を企む敵のあぶり出しのための嘘にリリーは振り回されるという展開に、いい感じにキュン。
気分転換にオススメのサクッと楽しいお話だった。

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姫の華麗なる奴隷生活 – 2015/8/26

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