本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
シチリア大富豪の誤算 リン グレアム
2017年10月15日 (日) 00:13 | 編集
シチリア大富豪の誤算 (ハーレクイン・ロマンス)
2016/11/26
リン グレアム (著), Lynne Graham (原著), 藤村 華奈美 (翻訳)


シチリア大富豪の誤算

リン グレアム

亡き双子の姉が代理母出産した子を養うジェマイマのもとに、ある日突然、父親を名乗る男性が訪ねてきた。冷徹無比なイタリア人大富豪ルチアーノ・ヴィターレ――世にも美しい琥珀色の瞳に軽蔑をたたえ、彼は言った。「金だけ受けとり子供を連れ去るとは……きみはとんだ詐欺師だ」なんと姉はジェマイマの名をかたって出産し、姿を消したらしい。それでも私にとって、姉が遺したこの子が唯一の肉親だもの。ジェマイマは愛する甥と離れたくない一心で、母親になりすまし、シチリアにある彼の屋敷へ同行するが……。
——————————
copyright 2016
The Sicilian’s Stolen Son

妹の遺児を奪われたくなくて、ろくでなしの妹のふりをしたばかりに、ルチアーノの怒りを一身に受けるという鬼ロマです。
一眼で猛烈に惹かれあってしまうというセクシュアルな展開。
マフィアの息子という業を背負った彼が、心を普通の家庭を求めるあまり富豪らしいトンチンカンぶりを発揮してくれるのです。慈悲の心を持つジュマイマの健気さが良いです。

あらすじ
泣く子も黙るシチリアマフィアのボスだった男の一人息子、ルチアーノ・ヴィターレ。
彼を怒らせたらあとが怖い。楯突く人間にはきっちり報復することで知られている。いったいジュマイマ・ハーパーはわかっているのか?
そうとも。ルチアーノは思った。目的は果たす。欲しいものは必ず手に入れてきた。それ以下で我慢することなど考えられない。我が息子の幸せにかかわることだからなおさらだ。
自分の子だと証明されたら、どんな犠牲を払ってでも連れて行く。あんな母親の手に無垢な子供を託すわけにはいかない。

張りつめた空気のせいで吐き気がし、喉がつまって声も出ない。しっかりしなければ。それも今すぐに。ただ、おおまかな決心はすでについている。できるだけ長くジュリーのふりをして、ルチアーノがニッキーの父親としてどうなのか見極めよう。こちらの正体を明かせば、甥はすぐに連れていかれる。そう思っただけで、ジュマイマの心臓は止まりそうだった。

「子供のDNA鑑定をして、ぼくの子かどうか確かめたい」


冒頭の経緯。ジュマイマには生き別れた双子の姉ジュリーがいた。だが、再開したものの姉はジュマイマの養父母の家庭を壊し、彼女の名前で代理母出産しただけではなく、犯罪を犯していたのだ。
選んだ末の代理母が金の亡者だったことに激怒したルチアーノは息子を取り戻すべく、イギリスまでやってきた。
だが、すでに亡くなった姉の子に対してジュマイマは愛情をそそいでおり…

後半はシチリアの孤島での生活。熱い火花の末の歩み寄りのいつもの展開。
鬼度は低い。よくもなく、悪くもなく。
久しぶりに読んだのだが、昔のようなアクの強さがなくて、リンのファンからすると一般受けを狙った末のぼやけた印象かな。

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孔雀宮のロマンス ヴァイオレット ウィンズピア
2017年09月02日 (土) 21:42 | 編集
孔雀宮のロマンス (ハーレクイン文庫)
孔雀宮のロマンス (1980年) (ハーレクイン・ロマンス)
ヴァイオレット ウィンズピア (著), Violet Winspear (原著),

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孔雀宮のロマンス 

ヴァイオレット ウィンズピア

きびしい伯母や意地悪な従姉妹たちとの同居生活に耐えて働いて貯めたお金を持ってテンプルは南の島にわたった。しかし五年ぶりに再会した婚約者のニックの家には金褐色の肌をした若い娘が出入りしていた。絶望したテンプルは今さら伯母のもとにも帰れず、対岸の比較的大きな町バンパレンで、大企業の秘書の仕事が得られると聞いて、すぐ港へ行く。今日出る月一回の便は満席で、二人用の船室は男なので女は断るという。細身のテンプルはとっさにジーンズで男装して乗り込んだ。(R-32)
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copyright 1969
Palace of the Peacocks

1980年の作品です。今現在販売されたものがどの程度直されているのか未確認ですが、昔のままだと古めかしい文章や表現にめんくらう方もいると思うのでご注意。
R-32というハーレクイン黎明期の作家さんの初期作品です。
男装から始まりますが、すぐにみつかります。ジャワ島の小さな島で秘書として雇われながら働くことに。
東洋の不思議な雰囲気と複雑な人間模様、ちょっぴりサスペンス的な要素も入ってロマンチックなお話。
恋に恋した夢が砕け散り、途方にくれたうら若い乙女が、本当の愛を知るまでが、ヴァイオレット ウィンズピアらしい憂を帯びた文章で描かれます。
良いです。

あらすじ
船は、すでに、波止場を離れた!
いよいよ、ファン・ヘルデン氏に、青年のふりをして自己紹介するときがきた。
相手は青年だろうか、中年だろうか?愛想がいいかしら?
だが、テンプルはすぐに船酔いした。ニックに対する憎しみがこみ上げてくる。あの人さえいなかったら、こうして青年の変装をして、おんぼろの気船でジャワ海のどこかを漂うなんてこともしなくてすんだのに。
いつのまにか船は激しく揺れ始め、嵐に襲われた。
デッキに上がり、手すりにしがみつく。
たちまち髪はしぶきに濡れ、波のしずくが背筋にまで流れ込んできた。
いっそこのまま、まるくなって死んでしまいたい、とテンプルは思う。海水にみじめな涙がまじった。いままで、何度も孤独を味わったことはああった。誰ひとり頼る人もいなかったから。けれども、このときほど強く、自分はひとりだと感じたこともなかった。
テンプルは、近づいてくる足音に気づかなかった。

「ニート・レッケル・マネティエ?」


冒頭の経緯。海賊のようにアイパッチをつけた男は、同室の男性だった。テンプルを介抱した翌朝リック・ファン・ヘルデンは、秘書の仕事を探しているというテンプルに、働いてみる気はないかともちかけた。オランダから相手の男性すら知らずに嫁いだ祖母の日記を英語で出版したいと言うのだ。
テンプルは、宮殿の離を与えられ、翻訳する日記に自らを重ねていく…

ところで、ジャワ島は日本が占領するまでオランダ領だったことはご存知ですか?戦後もしばらくはオランダが治めていたりと複雑な背景があるのですが、東洋の島の不思議な領主ということで、そのあたりの細かなことは横へ。
島には、ヘリコプターでやってくる陽気な医者がいたり、リックに思いをよせる島の女性の嫉妬にあったりと、波乱万丈。
古いロマですが、引き込まれます。

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汚名 スザンナ・カー
2017年05月23日 (火) 15:28 | 編集
汚名 ハーレクイン・ロマンス2014/7/11
スザンナ カー (著), 春野 ひろこ (翻訳)

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汚名

スザンナ・カー

イザベラはローマの街角のさびれたカフェで、身重の体を抱え、住み込みのウエイトレスとして働いていた。愛するアントニオにいわれのない濡れ衣を着せられ、豪奢なアパートメントから身ひとつで追い出されたあの日、彼の兄ジョヴァンニは、弟の誤解を解いてやると言ったのだ。藁にもすがる思いで彼についていったイザベラは、長年にわたる兄弟間の確執など、知るよしもなかった。ジョヴァンニはイザベラに慣れない酒を飲ませ、そして…。絶望の淵をさまよいながらひっそりと身を隠すイザベラの前に、あろうことかアントニオが現れ、蔑みの形相で驚愕の事実を告げた。「兄は死んだ。そして、なぜか君に莫大な遺産を遺している」
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copyright 2013
Her Shameful Secret

兄弟間の確執に巻き込まれ翻弄されるヒロインを描く鬼ロマです。
お互いを信じられなくなった二人の葛藤がいい感じにえぐいお話で、私好みです。
面白かった。

あらすじ
かつては、精錬された美しい女性となり、イタリア語を流暢に操る自分の姿を夢見ていた。ローマの美術界で活躍し、愛と冒険を手に入れたいという野心や希望をいだいて。ほんのつかの間、すべてを手に入れたものの、それは彼女の指の間からすり抜けてしまった。
いまはお金にも困り、場末のみすぼらしい店で働いている。後数ヶ月でアメリカに戻りたければ、もっと必死に働かなければならない。アメリカに帰国する飛行機代をため、一からやり直す。もしかしたら、次はうまくやれるかもしれない。一つだけたしかなことがあるとすれば、それは彼女が失敗から学んだという事実だった。

アントニオ・ロッシは週末じゅう捜しまわった結果、ようやく彼と彼の一族を打ちのめしたといってもいい女をみつけ、対決しようとしている。今度はイザベラの大きな青い瞳と無垢に見える美しさにだまされたりはしない。こちらが主導権を握ってみせる。


冒頭の経緯。アントニオから話も聞かず追い出されたイザベラは、彼の兄ジョヴァンニの言葉に頼ってしまった。兄弟間の確執など知らないばかりに、そばにいれば望みがあると思ったのだ。だが、ジョヴァンニの思惑を知った時、イザベラは妊娠し、頼るあてもなく途方に暮れるしかなくなった。再び現れたアントニオからジョヴァンニの死と遺産を知らされ、イザベラは戸惑い拒絶する。だが、アントニオは彼女の妊娠を知ったことで、さらなる不審とともに、彼の母からの計略を聞かされ…

言い訳もおおいけど…どうなの?気づくのが遅くないか?とヒロインに突っ込みたくなる部分もあり。でも、兄の嘘を信じながらも、ヒロインを信じられない自分と葛藤するアントニオがむふむふと楽しい。ラストのあたりに必死な彼にほだされる。
どらまち〜〜っく!

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無口な男爵の甘いキス エリー マクドナルド
2017年05月16日 (火) 17:28 | 編集
無口な男爵の甘いキス (MIRA文庫)2017/2/15
エリー マクドナルド (著)

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無口な男爵の甘いキス 

エリー マクドナルド

雇い主である子爵夫妻が突然事故で亡くなり、家庭教師のボニーは遺された二人の子供の面倒を見ている。子爵の代理人が賃金を支払わないせいで使用人の多くは次々と去っていったが、傷ついた幼い兄弟を置いていくことなどできるはずもなく、ボニーは無給で二人に仕えていた。前子爵の親友だという後見人が到着すれば、子供たちも少しは落ち着くかもしれない。だが彼女の前に現れたのは、堅苦しく気難しそうなスティーブン卿。しかも、子供たちを思うあまり身分をわきまえずに意見を口にしたボニーを目障りに思っているようで…。(MIRA EM01-02)
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copyright 2013
The governess club:Bonnie

それぞれの事情を抱え、自立した生活を夢見る女子4人が、家庭教師クラブを結成…という家庭教師シリーズの2巻目。
ほっこりした雰囲気のヒストリカルロマです。1巻目を読んでいないのだが、単品で楽しめた。
ページ数は少ないので手に取りやすい文字量。でも私にはちょっと物足りなかった。王道なストーリーで外れ感は少ないけどね。

あらすじ 1822年
もちろん、そういう心の傷を癒したいなら、ダローゲイトを早く去るのがいちばんだとわかっています。だけど今の状態で、どうしてもヘンリーとアーサーを放っておくことはできません。たとえ今の状態で  
<家庭教師クラブ>のメンバーなのに、今回そちらへ行けなくて残念です。どうかルイーザとサラにもそう伝えてね。

体のうしろで手を組み、まっすぐに立つと、スティーブンは真新しい墓をじっと見つめた。友人とその妻が眠る墓だ。
喉にせり上がってくる熱いかたまりをどうにか飲み下し、静かな声で話しかける。
「友よ、本当に残念だ。もう少し早くここへたどり着いていればよかった……」
やらなければならないことが山ほどある。中でも一番にすべきは、あの家庭教師と話をすることだ。
だが、呼ばれた家庭教師は子供たちも連れてきた。昼食の最中に残してくることができなかったという。従者かメイドに面倒をみさせればいいというスティーブンの言葉に、家庭教師は先日より従順に従った。
だが、信じられないことに、やってきた従者たちに外へ連れていかれそうになると、子供たちはとんでもない大騒ぎをはじめた。
ヘンリーは、まさに8歳にしかできない捨て身の抵抗で家庭教師の足にしがみつき、アーサーは耳を覆いたくなるような奇声をあげつづけている  


冒頭の経緯。遺された遺児のために、ボニーは無給ながらも家庭教師として屋敷に残った。そんなある日、無口で無愛想なスティーブン卿が現れ、後見人だと知らされる。
スティーブンも寝耳に水な話ながらも、後見人としての職務を全うしようと悪戦苦闘を始めるが、ヘンリーの落馬をきっかけに、本来この屋敷に来た目的をボニーに明かした。
亡くなった子爵は何者かに狙われていると助けを求める手紙をスティーブンに送っていたのだ……。

というわけで、誰にねらわれているのかプチミステリーが入りつつ、二人の絆が深まっていくという王道な展開。ほっとなシーンもそれなりに楽しめる。
さくっと読むぶんには悪くないのだが、全体的に浅いので、なんとなく物足りないかな。犯人が判明するあたりは、もう少しひねりが欲しいよな…とか。
至福のクッキータイムに、顔を出さずにいられないスティーブンが可愛かった。

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大富豪と手折られた花 ベレア家の愛の呪縛 Ⅱ ペニー ジョーダン
2017年05月05日 (金) 22:34 | 編集

大富豪と手折られた花 ベレア家の愛の呪縛 Ⅱ (ハーレクイン・ロマンス)2017/1/27
ペニー ジョーダン (著), Penny Jordan (原著)

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大富豪と手折られた花 
ベレア家の愛の呪縛 Ⅱ 

ペニー ジョーダン

ルシーラは仕事が欲しくて必死だった。でも、家族に認めてもらう方法がほかにないからといって、男性のスイートルームに来たのはまずかったかもしれない。案の定、寝室のドアが閉まると、ルシーラはパニックに陥った。現れたニックは、直談判したい社長とは別の実業家だった。そして、今夜は彼女に目をつけていたと言い、男と二人きりになる意味は知っているな、と確認した。ルシーラは完全におびえ、大事な告白もできなかった。本当は修道女と同じくらい、男性を知らないのだと…。
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A Different Dream
copyright 1988

”ベレア家の愛の呪縛”は芸能界でスターだった両親の間に生まれた複雑な生い立ちの娘や息子の物語のシリーズ。
巻頭にはベレア家の家系図があるので、他の巻から読み始めても理解しやすい。
大女優の母や義父に認められるために、女優になりたいと思ってきたルシーラだが、正直母のような才能はない。それでも、事実を受け止めきれず、もがき苦しむというロマ。
甘い要素はナシ。攻撃的な口調の裏に痛々しいまでの葛藤や乗り越えなくてはならない複雑な生い立ちがあったりするシリアスなお話。
ペニージョーダンの油ののったいい時代の作品です。

あらすじ
ルシーラは有名女優だった母のDNAを受け継ぎ、美しく生まれた。演劇学校時代、ルシーラは女優になるなんてたやすいと信じきっていた。だが、すでに28歳。
タビサ役が欲しい……。私にはどうしてもヒロイン役が必要なのだ。
ルシーラは、連続ドラマを企画したジョン・カッサヴァーに近づき、彼の部屋の鍵を手にいれることに成功した。
自分が世間でどう言われているかは知っていたけれど、ルシーラは気にしていなかった。
上をめざすためになんでもする女優は、私だけではない。
手に入れたいもののために、女であることを使っているだけだ。女優としての才能に気づかないのは私ではなく、相手の過ちなのだから。
暗い寝室の明かりが入れられ、予期せぬ明るさに目がくらむ。

「”僕の部屋へおいで、と蜘蛛が蠅に言いました”……」

あざけるようにマザーグースの一節を口ずさむ声が聞こえたあと、舞踏室で見つめていた男性がいるのに気づいて、ルシーラの心臓は早鐘を打った。


冒頭の経緯。ジョン夫妻を守るために、義弟ニックはルシーラをあざけり、女優には向いていないと指摘した。怒り心頭のルシーラに追い討ちをかけるように、エージェント会社ごと乗っ取りをかけ、彼女にエージェント転向するように誘いをかける。いままで必死に信じてきたものを否定されたルシーラだが、その言葉は的を射ているだけに…

両親に振り向いて欲しいがために、必死だった子供時代。そのための父違いの兄弟のねたみや、平凡だが幸せな姉へのやっかみ。様々な自分の内面と向きあいながら、ヒーローと信頼関係を築いていく姿が良いロマです。誤解されがちなヒロインなのだが、トラウマの閉所恐怖症のあたりで、ちょっと涙でた。
良いロマだった。

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身代わりの婚約者 ゲイル カレン
2017年03月26日 (日) 17:29 | 編集

身代わりの婚約者 (MIRA文庫)2016/12/15
ゲイル カレン (著), Gayle Callen (原著), 立石 ゆかり (翻訳)

---楽天---




身代わりの婚約者

ゲイル カレン

16歳の秋、マッカラム氏族長の娘マギーは初めての恋をした。相手は次期伯爵で、長年敵対関係が続くダフ一族の青年、オーウェン。禁じられた恋と知りつつも、見知らぬ地への遠駆け、彼が聞かせてくれる世界の謎、そして生まれて初めてのキスにマギーは夢中だった――自分にはほかに許嫁がいるとオーウェンに聞かされるまでは。悲しい失恋から10年、彼の許嫁が事故死し、運命は皮肉にもマギーとオーウェンを契約結婚の相手同士として再会させる。心の痛みを無視し、氏族同士の諍いを収めるためと自分に言い聞かせるマギーだが……。
————————
copyright 2016
The Groom Wore Plaid

「さらわれし花嫁」で決闘しようとする兄を止めるために、契約結婚をすることになったマギーのお話。
単品でも楽しめます。
そこそこホットなシーンが多めのハイランダーロマンス。物語の時代は1727年。ハイランダーものにしてはかなり時代が遅いので、牛泥棒があらわれたりしても、荒くれ者の中世らしい埃っぽさは感じない。
不思議な予知能力を持ったヒロインが、彼が死ぬ予知夢を見て結婚を回避しようと四苦八苦するものの、彼には信じてもらえず、ジリジリするロマンス。
予知夢が現実になるのかならないのか、ラストまで引っ張るので気の短い方には向かないが、エンタメロマとしては楽しめた。

あらすじ
「それは望遠鏡?」
「ああ、これから星を見に行くんだ。望遠鏡をのぞいたことはある?」

マギーはハイ・ストリートの外階段でオーウェンとすれ違った。この先ずっと夢にでてきそうな満面の笑みでじっくりとみつめられ、返事に窮した。正直にマッカラムの氏族長の娘であること、兄とオーウェンの妹が結婚することになっていると彼に告げても、彼は動じず、その日から二人の禁断の友情が始まった。
だが、それも彼が婚約していると口にするまで。
しかも、彼の婚約者エミリーが水の事故で死ぬ予知夢を見て、彼に教えたにも関わらず、嫉妬から口にしたのだと蔑まされるまでだった。

彼の冷笑とエミリーの死によって、マギーは自分自身を根本から変えざるおえなくなった。この世界には心踊る謎があることを知っていた幸せな少女は、そういった存在を忘れてしまいたいと願う、大人の女性になってしまった。
しかし、悪夢はふたたび蘇った。マギーはまた異邦人に戻ろうとしている。ここには信じられるものは誰もいない。


冒頭の経緯。彼とのキスと別れから10年。婚約したマギーはオーウェンの住むダフ一族の城に入ったものの、歓迎されているとはいえず、アメリカから戻ったというグレゴールからはあからさまな敵意を向けられている。
オーウェンが結婚式で血まみれになる夢は、現実となる可能性が非常に高いのだが、勇気をもって打ち明けても信じてもらえず…

私としては、後半には信じているという言葉が欲しかったのだがむむぅ。いい感じにいい気になっているダーリンにちょっとお灸が欲しかったのだが、楽しそうなことでなによりです。はい。
誰に狙われているのか、プチサスペンス要素がありますが、前作ほどどぎつい展開もなく、まったりと楽しめるロマでした。

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