本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
薔薇のウエディングベル ベティ ニールズ
2016年12月01日 (木) 15:59 | 編集

薔薇のウエディングベル (ハーレクイン・イマージュ)
2016/10/14
ベティ ニールズ (著), Betty Neels (原著), 山本 みと (翻訳)

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薔薇のウエディングベル 

ベティ ニールズ

看護師長のフィービーは、結婚退職を決めた看護師の妹に泣きつかれ、彼女になりすましてオランダの病院に勤務することになった。ボスで名医のドクター・ルシウス・ファン・ソメレンは、妹の話では少しぼんやりした仕事の虫ということだった。ところが、対面した相手は青く輝く瞳が印象的な男性で、すぐにフィービーが妹の替え玉であることを見抜いた。怒ることなく事情に耳を傾ける彼は、包容力のある大人そのもので、まだ本当の恋を知らないフィービーはかすかに胸をときめかせた。けれど、招待されて訪れた彼の家には、反抗的な幼い息子と、敵対心をあらわにした若く美しい家庭教師が待ち受けていて…。(I2440)
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copyright 1973
Three for a wedding

”奇跡的に発掘された、ベティ ニールズの幻の未邦訳作品をお届けです!!”
ということで、あのまったりした作品がふたたび私の手に!
それだけで、感動!!
とはいえ、感動できる作品ではありません、ご注意。
しっかり者の長女27歳の恋を知らなかったフィービーが、ルシウス(34)と出会うことで淡い片思いの切なさを知り、愛を知るまでが繊細な文章で綴られます。
情熱的なハーレとはかなり方向性が違う作家さんです。作家の特徴などは、読了一覧をごらんください。
物忘れが多い、ちょっとぼんやりした雰囲気のオランダ人のドクターなのであります。
家庭教師の女が引っ掻き回し役の強烈な人物だったほかは、男性視点のない定番なベティ作品。
久しぶりにα波出た。wiki/アルファ波

あらすじ
フィービーより3歳年下の研修医ジャックからキスをされた。彼のキスはすてきだけれど、ぜんぜんわくわくしなかった。わくわくして当然なのでは?
そんなとき、フィービーにそっくりな妹が結婚したいと言いだし、オランダの病院に身代わりとなって行ってほしいと言いだした。小児科医のオランダ人の医師とともに行くことになるが、「彼は半分眠っていたようなものよ。わたしの顔を見もしなかったと思うわ」と妹はうけあう。
結局、泣き出した最愛の妹の頼みを引き受けてしまった。
フィービーは病院をやめる手配をすませると、ジャックは彼女が戻ってきたら結婚を申し込もうと考えていると聞かされた。全てが自分の望みどおりになるはずだと。そのときフィービーは悟った。確かに彼のことは好きだ。でも愛とはまったく違う。

小児科医のドクター・ファン・メレソンは、フィービーの想像していた人物とはまったく違っていた、大柄で肩幅が広く、しかもとても背が高い。そして心から驚いたのは彼がハンサムだったことだ。
彼はデスクに近づいて小さな手帳を取りあげると、何か書き込んでからポケットに入れた。

「僕はときどき少々忘れっぽくなるんだよ。一時間後に病棟で回診があるが、そのときには一緒にいてほしい」


冒頭の経緯。彼は眠っているようでも鋭くフィービーが入れ替わったことを見抜いた。彼は忘れっぽいところもあるが、ハンサムで優しくて、包容力のある男性だ。フィービーの胸はときめいた。彼の車でオランダに到着するころには、すっかりことの経緯を話していた。オランダの病院も悪くない。ところが、彼には息子がいるという。内心がっかりしたフィービーだが…

彼の屋敷に招待されることも増え、彼と少年パウルの関係を知り、仲良くなりたいと願うように。しかし、パウルの家庭教師(かなり派手な嫌な女)がいろいろと妨害するという展開。
物事の優先順位が変わると物忘れしたり、意地悪な家庭教師の存在に鈍感だったり、決して完璧ではない男性らしい側面のあるヒーローです。
でも、冷めた雰囲気のフィービーが、翻弄されつつも彼の魅力に引き込まれて行く様が可愛らしかった。
α波出たけど。(まったり癒されて脳内が何度か…教授のばかんααZZzzzz...)

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不機嫌な教授 ベティ ニールズ
2016年08月29日 (月) 12:47 | 編集

不機嫌な教授 ハーレクイン・イマージュ
2010/4/5
ベティ ニールズ (著), 神鳥 奈穂子 (翻訳)

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不機嫌な教授 

ベティ ニールズ

会えば必ず口論になる教授。彼はわたしなど、いなければいいの?最初は、とても楽しみなアルバイトだった。ポリーは、近くに住むサー・ロナルドが募集した、彼の手書き原稿をタイプで清書する仕事に採用され、喜んでいた。ところがその友人で、“教授”と呼ばれるサムの登場で、楽しいはずのアルバイトは、とたんに緊張の連続となった。サー・ロナルドが突然の病で亡くなり、サムの屋敷に住み込んで、清書を最後まで終わらせることになってしまったのだ。彼と同じ家に住み、美しい婚約者には嫉妬の目を向けられる日々に、ポリーは耐え切れず、急いで仕事を終えると屋敷をあとにした。だがサムとの再会は、新しい職場となった病院で不意に訪れた。(I2089)
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copyright1984
Polly

ベティ作品の中で、一番気に入っているお話です。
年上の不機嫌な教授と、諦め気味の片思いの恋心が切ないロマ。
とはいえ、万人にオススメの作品とはいえない。結婚が一番という作者の考え方と、働く女性の現代との差はかなり大きく、ヒーローの身勝手な部分が嫌われ要素。そして、ヒロインの職業選択が微妙で歯がゆい!
でも、16歳という年の差に振り回されながら、自分に自信のない年若いヒロインが、男性というものを理解できず、淡い恋心に涙しながら、彼から離れて一生懸命自立しようとする姿は、いじましくて可愛いらくしくキュン転がれるのです。
彼女を見るたびに、自分の気持ちに不機嫌になる教授の男心読み取って突っ込みを入れながら読むのが、とても楽しいロマ。

あらすじ
美しい二人の姉とは違い、見た目は地味だが一番頭がいいのが、二十歳になる末娘のポリーだ。
ポリーは、両親にアルバイトが決まったことを告げた。ギリシア語とラテン語を比較するサー・ロナルドの難しい原稿をタイプする仕事だ。
ポリーは牧師館で辞書を貸してもらい、村で母に頼まれた買い物をすると家路についた。なだらかな坂道をポリーはのんびり上っていった。春の日差しが暖かく、買い物かごが重かったからだ。家の手前まで来たところで、丘の上からいきなりレンジローバーが現れ、ポリーのいくてをふさぐように停まった。

「ウエルズ・コートはどっちかな? サー・ロナルド・ワイズが住んでいる館だが」

ポリーは愛想よくのんびり答えた。だが、相手は冷ややかに答えた。「僕にとっては時間は貴重だ」
ポリーは哀れみの目で男を見た。気の毒に。気が急くあまり、ささいなことで腹がたつのだろう。

「遠くからみえて疲れていらっしゃるのね。コーヒーでも一杯のんで休憩なさったらいかが?」


冒頭の経緯。サー・ロナルドの原稿を清書し始めたポリーは、時折現れる不機嫌な教授を見ると、馬が合わないと感じているにもかかわらず、嬉しくなる自分を不思議に思い、自分の着ている身なりが気になるように。
だが、サー・ロナルドが突然亡くなり、本を完成させて出版させてあげたいという教授が、ポリーを雇う立場になってしまった。ポリーは本の完成まで、教授の自宅に、彼の妹と一緒に住むことになったけれど、教授の婚約者ディアドレがポリーを蔑むことに傷つき…

後半は、叶わぬ思いに蓋をして教授から逃げるように、看護実習生となったものの、彼と再会。小児外科医だと知ることに。口をきいてはいけない立場の看護実習生と教授という絶対的な身分差の中で、知り合いという立場を利用して、事あるごとに接触を図る教授と、ますます自分に自信をなくしていくポリーという構図。
客観的にあらすじを書くと、ひどい話に感じるが、とてもほのぼのした雰囲気のお話なのだ。
意地悪な看護副主任にガツンと言ってくれる教授はかっこいいのではあるが…だから、ポリーが泣いてるのは、9割がたあんたのせいだってばバ!と、突っ込まずにはいられない。
ロマンチック。

でも、こんなに喜ぶ人は少数派。アマゾンの★5をつけた”投稿者 び”さんと私くらいしか、転がって喜ぶ人はいないと思う。
この話は、忘れた頃に読むのが好きで、2,3年に一回くらいの割合で、読み返す。そのたびに、教授に突っ込みを入れる。ポリー視線でヒロイン気分を味わうもよし、描かれない教授の心中を読み取って妄想しながら転がるのもよし…。
……もっと読みたいけど、ベティ作品、もう全部読んじゃったの。くすん


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春の嵐が吹けば ベティ ニールズ
2016年08月27日 (土) 22:52 | 編集

春の嵐が吹けば ハーレクイン・イマージュ
2012/2/3
ベティ ニールズ (著), Betty Neels (原著), 高浜 えり (翻訳)

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春の嵐が吹けば 

ベティ ニールズ

看護師のハリエットは、休暇でオランダの友人宅を訪ねた。色鮮やかな花々にあふれる早春のオランダは世界一美しい。胸を高鳴らせて町を闊歩する彼女の前に、信号待ちの車が止まった。ふと見ると、運転席には端整な顔立ちの男性が。彼がこちらを向いたとき、ハリエットの顔は自然にほころんだ。なぜだが、ずっと昔に会ったことがあるような気がして…。だが男性は冷ややかなまなざしで走り去り、ハリエットは恥ずかしくなって、浮かれた心をたしなめた。翌日、診療所を経営する友人の父親を、医師のフリソが訪ねてきた。なんとあの車の男性ではないか。驚くハリエットに彼は詰問した。「昨日君はなぜほほえんだ?僕のことなど知らないはずなのに」。(I2213)
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copyright 1970
Tempestuous April

ベティ作品は、その独特な優しい風合いが地味ながらもとても味のあるロマ。70年代の変わりゆく時代の中で、古風で良いロマを求めた作者らしい奥ゆかしさと秘めた情熱が、他とは一味違っているのです。
その中でも、結構気に入っている作品。ヒーローが珍しく優しく求愛してくれて、全体的にこそばゆくて可愛いお話。
運命的な一目惚れに戸惑う二人の、ささやかな誤解やすれ違いがじれったくて素敵。
(この作者で萌えられるのは、かなりのツウな人…)
初期作品。男性視点なし。

あらすじ
ハリエットはため息をついた。24歳の彼女は容姿端麗だった。だが、美しい外見と厳しい態度のギャップにいまだなれず、高慢ちきと揶揄されている。理想の男性に出会えさえすれば、さっさと仕事を辞めて…
そんなとき、同僚で家族ぐるみの友人であるオランダ人のシースケから彼女の実家への訪問に誘われた。
シースケの家族に歓迎されハリエットはうきうきした気分で荷物を解いた。
すてきな休暇になるのは間違いない。
シースケとウインドーショッピングを楽しんだハリエットは、不意に信号待ちの車に引きつけられた。運転席の男性の端正な横顔を目にするなり、以前会ったことがあるという根拠のない確信が芽生え、心臓が高鳴った。お願い、どうかこちらを向いて。

見ず知らずの男性に笑みを浮かべたけれど、冷ややかな眼差しを返され、頬が赤くなった。
だが、その男性は友人シースケの父ドクター・ファンミネンの診療所の共同経営者の医師フリソ・エイシンクで、家族同然の人だと紹介された。

「君はあのときなぜほほえんだ? 僕のことはしらないはずなのに」

内心の動揺を隠し、感じたままを伝えた。もちろん、初対面の相手に、ずっと夢に見ていたなどと言えるはずもない。
だが、帰ってきた言葉は、ハリエットの心をいっそうかき乱した。

「そうではないかと思ったよ。人間だれしもそういう経験をするものだ。人生に一度か二度、出会っているはずがないのに、ずっと以前から知っているように思える人に出会うことがある」


冒頭の経緯。ハリエットは、オランダを観光しながらも、共同経営の診療所の手伝いをしたり、フリソの急患や、洪水の中の出産の手伝いなど、滞在は充実したものとなる。そして、フリソの言葉に淡い恋心を自覚し期待しはじめる。だが、フリソになついているシースケの妹たち、とくにテイケのご機嫌は斜めで…。

遠回りな策略を巡らす教授が多く、キスすらほとんどないベティ作品の中で、こちらのフリソは積極的にアプローチ。
オランダの中で、フリースランドは一地方というよりは、独自の言葉を持ち、フリースラント人としての矜持があるのだということを物語の中でフリソが語っています。
フリースラント人の誓いの言葉”雲からの風がふくかぎり”つまりは永遠という意味。素敵ね。
そんな異国情緒あふれるところも、楽しさの一つ。

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ほろ苦いプロポーズ ベティ ニールズ
2016年01月16日 (土) 18:40 | 編集

ほろ苦いプロポーズ ハーレクイン・イマージュ
初版2006.1
ベティ ニールズ (著)

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ほろ苦いプロポーズ

ベティ ニールズ

イギリスで看護師として働くラヴィニアの夢は、両親亡きあと伯母に引き取られた妹と、また一緒に暮らすことだ。自分たち姉妹につらく当たる伯母と早く縁を切りたい。そのためラヴィニアは思いきって、好条件で働けるオランダに渡った。落ち着きしだい妹を呼び寄せよう。勤務先の病院には、病理学の権威テル・バフィンク教授がいた。その端整な容貌と温かい人柄で、看護師たちの憧れの的だ。ある日、教授に食事に誘われて、ラヴィニアは有頂天になる。彼みたいな男性に相談にのってもらえたら、どんなにいいかしら…。そんな思いが別の感情に変わるのに時間はかからなかった。(I1798)
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copyright 1975
The moon for Lavinia

妹のために一緒に暮らすことを考えているラヴィニアは、オランダで好条件の看護師の仕事を見つけた。勤務先の素敵な教授ラトメルに相談にのってもらうと、自分の娘シビーのためにも、結婚を提案され…

初期作。ベティお得意の便宜婚ものです。
ベティ作品を知らない読者に説明すると、えらく遠回りな片思い系の地味ロマなのだが、時代から超越したロマンチックな物語なのだ。
距離を置く二人の関係のためにひと肌脱ぐお茶目なティーンの娘達が可愛らしいお話だった。心温まる良いロマです。

あらすじ
手術室の勤務を終えたラヴィニアは、妹ペタからの手紙を読んだ。両親亡きあと、伯母に引き取られたものの、ラヴィニアと伯母は反りが合わなかった。ペタも伯母の恩着せがましい言葉で不安的になっているようだ。
ラヴィニアは新しい仕事場の面接を受け、採用が決まった。アムステルダムでは、二人でペタの年頃の女の子が好むような服を探そう。
オランダでの新しい生活が始まった。オランダ語は話せないが、仕事に違いはないのでおじけづくことはなかった。しかも、ほとんどの看護師が英語を話すことができ、気さくに接してくれたのは嬉しい驚きだった。
三日目、手術室から検体を病理検査に持っていくことになり、部屋を見回すと、一人の男性に視線が吸い寄せられた。
声をかけると、ラヴィニアが目を引かれた肩が、いらだたしげにすくめられた。この男性がテル・バフィンク教授なのだ。
彼は振り向きもせず、低い声で言った。

「ここに置いてくれ。僕の横に。そしたら、もう戻ってい」

ラヴィニアの胸は怒りでいっぱいになった。なんていう言い方!自分を何様だと思っているの?

「言われなくても、用事がすんだらさっさと戻ります」


冒頭の経緯。病院の誰からも尊敬を集める教授に向かってそんな口をきいた彼女に、教授は興味を持った。40過ぎで14歳の娘がおり、奥さんは十年前に亡くなったらしい。教授から食事に誘われ、気がつけば、いつのまにか妹の窮状を相談していた。
国立博物館に行く彼女を引き止め、一緒にいくことに。
「夢が続く限り、それが現実だ。テニスンもそう言っている。”ならば、夢に生きてもいいではないか?”とね、ラヴィニア」

妹のために、教授と結婚したものの、彼は”月をとろうと手を伸ばすようなことはしない女性”だと評した。彼の愛を求めることはまさにないものねだりだとあきらめ気味。
農家の火災で力を合わせても、ぎこちない二人の関係が続きます。そんな二人を心配するティーンがキューピット役をしてくれるのです。
胸キュンで、幸せ。

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せつないプレゼント ベティ ニールズ
2015年12月15日 (火) 17:41 | 編集

せつないプレゼント (ハーレクイン・イマージュ)
2006/12
ベティ ニールズ (著)

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せつないプレゼント 

ベティ ニールズ

唯一の肉親である祖父が心臓発作を起こしたという知らせを受け、メアリー・ジェーンはすぐに祖父のもとへ駆けつけた。祖父は彼女を待ち構えていて、オランダから呼び寄せたという男性、ファビアン・ファン・デル・ブロクを紹介して言った。「私が死んだら、ファビアンがおまえの後見人を務めてくれる」メアリー・ジェーンは驚きのあまり息をのんだ。私はもう二十二歳よ。なぜ後見人が必要なの?ファビアンは、見た目は満点の男性だけれど、ひどく傲慢で、まるでばかにしたように私を見ている。そんな男性が私生活に干渉してくるのは耐えられないわ。(I1863)
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copyright 1973
Winter of change

初期作品。
祖父の遺言で後見人となったファビアンに対し、どこまでも抵抗しようとするメアリーの反抗心が切なく虚しく乙女心をエグッてくれる作品。
男性視点はなく、接点も他の作品以上に少ない。どこまでも切ない片思いの遠回りな関係がかなりじれったいが、そこはベティ作品。年上の教授ファビアンが、ちょっぴり焦りながらも彼女の気持ちが傾くまで寛容に見守っているという構図なのです。
片思いが苦しくて、気持ちを寄せてくれる男に騙されてしまったりと、”いかにもメアリー・ジェーンという名前”の悲惨なヒロインだけれど、好きな作品。

あらすじ
メアリー・ジェーンは幼いころ両親を亡くし、退役した祖父に育てられた。祖父はメアリー・ジェーンを愛していたし、彼女も祖父を愛していた。だが、彼女は祖父との関係を冷静に受け止めていた。この先の人生は自分を自分で養わなければならないと悟っていたからだ。22歳にしてすでに、男性というものは美人か金持ちの娘に心を奪われると知っていた。
祖父は何不自由ない暮らしをしているが、カナダに住んでいる親戚に財産を遺すつもりはないらしい。
その祖父が病気になった。祖父が亡くなったらどんなに寂しいだろう。
その日、祖父を訪ねに来た横柄な態度の男性と一緒に祖父の話を聞くことになった。

「彼はファビアン・ファン・デル・ブロク、私の親友の甥だ。私が死んだら、彼がおまえの後見人を務めてくれる」

「私には後見人なんて必要ないわ!もう二十ニだし、ミスター…ファン・デル・ブロクにお会いするのも初めてだし…それに…」

「僕に好感がもてるかどうかもわからない?」

男性の声は穏やかで、その笑顔はからかうようだった。


冒頭の経緯。祖父の死によって多額の遺産を手に入れることになるメアリーを心配した祖父は親友の甥ファビアンを後見人とすることを決めてしまった。祖父の死で、病院の仕事も辞め、暇を持て余すメアリーに、ファビアンは自分の伯父の世話を頼みたいと言う。
伯父と娘のエマの仲は悪いわけではないが、世話には向かない人なのだ。
しかし、彼が明確に指示しなかったことで、客人として扱われず、メアリーは苦労する。そんな彼女を頭の悪いオールドミスを扱うような態度をとるファビアンにさらに反発し…

馬を飼いたい。ささやかな夢を持つメアリーに、馬を選んであげるという約束をしながらも、なかなか叶えてくれないファビアンなのです。
どうせ…とあきらめ気味の彼女は、後半、財産目当てに言い寄るカナダ人の従兄弟に騙されたりと、散々。
だからこそ、ラストのヒロインの涙がキュンでした。
他の作者では絶対に読めない、遠回り恋愛のベティ作品の醍醐味を味わってくださいませ。

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さよならを告げぬ理由 ベティ ニールズ
2015年11月27日 (金) 16:05 | 編集

さよならを告げぬ理由 ハーレクイン・イマージュ[Kindle版]
ベティ ニールズ (著),

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さよならを告げぬ理由 

ベティ ニールズ

個人の患者に付き添う派遣看護師として働くイゾベルは、壮大な屋敷で、緊張しながら雇い主を待っていた。現れたドクター・トーマス・ウィンターはハンサムだったが、イゾベルをひと目見て顔をしかめ、若すぎて不適格だと決めつけた。トーマスとともにストックホルムを経てポーランドへ渡り、彼が幼いころ世話になった養育係を引き取りに行くのだが、脚が悪く気むずかしい老婦人を、彼女には扱えないと言うのだ。イゾベルはくじけそうな心を奮い立たせ、大丈夫です、と請け合った。このときは想像もしなかった。まさかトーマスに恋をするなんて。そして、美貌の婚約者がいる彼は、決して振り向いてくれないことも。(I2241)
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copyright 1983
Never say goodbye

トーマスに雇われたイゾベルは、ポーランドへ彼の養育係を迎えに行くことになったが、もともと採用に難色を示していた彼の態度は冷たく…

現在のポーランドは、治安も悪くなく観光も増えており、世界大戦でドイツ軍によって壊滅された町並みを細かく再生したことなどをTVでもとりあげられるなど、日本人が目にする機会も多くりました。しかし、この物語が書かれた83年ごろは、まだ東西の冷戦時代。ポーランドは東側諸国と呼ばれていたのです。
そんな時代背景を念頭にいれておくと、トーマスがイゾベルに対し厳しい態度をとり、守ると言ってくれた意味を理解しやすくなると…たぶん。
遠回りな恋愛の中で、ラスト1ページまで接点が少なくて、気が遠くなりそうな地味ロマですが、厳格だけれど優しさのある彼に惚れてしまった切ない乙女心が良いのです。

あらすじ
25歳のイゾベルに父はなく、看護師として働きながら母と弟を養っている。紹介所から来たイゾベルに雇用主であるトーマス・ウィンターは難色を示しながらも彼女を雇うこに承諾した。
脚の不自由な元ナニーの老夫人エセルは、結婚後ポーランドに移住したが夫も亡くなり、帰国に付き添う看護師が必要だと言う。
二人は、ストックホルムの彼の友人宅を経由してポーランド入りした。
しかし、エセルの夫は反体制派だったらしく、エセルの出国に関して当局からの監視が厳しいらしい。

イゾベルは散歩に行こうとすると、ドクター・ウィンターに止められた。外出禁止令が出ていたらしい。
彼は迎えに行くまで部屋にいるようにとイゾベルに命じた。

「約束しないか」
断固とした口ぶりに、イゾベルは不安を覚えた。
「イギリスに戻るまで、君のことは僕が責任をもって守るから」


冒頭の経緯。観光ではエセルにやさしい彼に感動するが、イゾベルに接する態度には思いやりのかけらも感じられない。
それでも、彼の尽力でポーランドを無事出国できた。
雇用関係も終わるころ、彼の屋敷で婚約者の女性を知ることになった。雇用最後の朝、彼はさよならも言わずに出て行くところだった。「もう一度君に会うつもりはなかったよ、イゾベル」

その後も、薄幸なヒロイン。母が脳梗塞で倒れ、彼女も倒れる寸前。そんな中、手を差し伸べてくれる後半の展開へ。
美人とはいえないイゾベルは、彼の美貌の婚約者を前に叶うわけもない恋を隠そうと、彼からの琥珀のペンダントも決して見せないのです。
ポーランドから来たナニーも泣いてるし、全体的にとても薄幸
遠回りに、手を差し伸べてくれますが、とにかくラスト1ページまで遠い…
そして告白。突然すぎだってばッ!

https://ja.wikipedia.org/wiki/ポーランドの観光地

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