本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
倫敦千夜一夜物語 ふたりの城の夢のまた夢 久賀理世
2016年07月16日 (土) 14:14 | 編集

倫敦千夜一夜物語 ふたりの城の夢のまた夢 (集英社オレンジ文庫)
2016/4/20
久賀 理世 (著)

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倫敦千夜一夜物語
ふたりの城の夢のまた夢

久賀理世

19世紀末、英国。兄アルフレッドとともに貸本屋“千夜一夜”を営むサラの毎日は、ささやかな謎に満ちている。消える蔵書票。店の片隅でひとり涙する少年。そして兄の旧友ヴィクターとともにでかけたピクニックで若い女性の遺体を発見したサラは、やがてロンドンを騒がせる連続殺人事件に深く関わることになり!?名作文学が鍵を握る、ヴィクトリアン・ミステリー!!
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19世紀末の時代背景や、文学などを紹介しつつ、貸本屋に現れる人の力になるというお話。
身分を隠し、貸本屋を営む兄妹が唯一信頼するのは、兄アルフレッドのファグボーイだった旧友ヴィクター。
二人はいつか父母を罠にはめた叔父や、事件の真相を解き明かし、元の身分にもどりたいと考えているけれど…。

一巻で面白いと感じだのだだが、2巻目はあまり話が進展せず、サラの気持ちが見えないだけに物足りなさありだった。とはいえ、ラストの作品で謎の多い兄妹の一片がかいまみえて、続刊が気になる。
短編2本と、中編一本
3話目はかなり気持ちの悪いお話だった。アランポーに影響されすぎ?

あらすじ
●夢見る少女と恋する青年 p7〜p58
サラはミセス・ブラウンから返却された本の蔵書票が無くなっていることに気がついた。蔵書票の研究書まで出版されているだけに、蒐集家の目にとまることで、この店そのものまで注目されることになってしまう。
そのことをヴィクターに相談すると…。

「関係なくはないよ。先輩ときみに関わることなら、おれだって重要なことだ。おれがそんなふうに考えること、きみには迷惑かもしれないけれど」
wiki/ウォルター・クレイン

●子犬と狼のあいだ p59〜p138
客の10歳の男の子がサミュエル・スマイルズの『自助論』を読んで涙を流しており…。
wiki/アーネスト・トンプソン・シートン

●ふたりの城の夢のまた夢 p139〜p302
兄妹二人と、アルフレッド、コリンズの4人が、『ボートの三人男』をまねて、テムズ川でボート遊びへ出かけた。日も暮れかけたそのとき、サラはホタルの光のようなものを見たが、女性がつぎつぎと不可解な死をとげた”ルー・ガルー”事件の話をしていた時だけに…
wiki/エドガー・アラン・ポー

殺人を目撃してしまったかもしれないサラ。彼女を気遣う兄とアルフレッドなのであります。
事件の真相はかなり気持ちの悪い展開ですが、読み応えありです。
アルフレッドに対して、かなり打ち解けた雰囲気になってきただけに、ラスト一文が気になる。

その他
/wiki/エリーザベト_(オーストリア皇后) 刺殺 1898年9月

久賀 理世 読了一覧

コバルト文庫 読了一覧
倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 久賀理世
2015年05月10日 (日) 01:05 | 編集

倫敦千夜一夜物語 あなたの一冊、お貸しします。 (集英社オレンジ文庫)
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倫敦千夜一夜物語
あなたの一冊、お貸しします。

久賀 理世

19世紀末・英国。ロンドン郊外の静かな町で、貸本屋“千夜一夜”を営むサラとアルフレッド兄妹。とある事情から侯爵家の生まれという身分を隠して暮らしているふたりだったが、店にはとっておきの一冊を求めて今日もたくさんの客がやってくる。そんなある日、「探してほしい本がある」という貴族の兄弟が店をおとずれて…。ヴィクトリアン文学ミステリー!!
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店の名前は”アルフ・ライラ・ワ・ライラ”『アラビアン・ナイト』として紹介されている”千夜一夜”から名付けた。
店番をするのはサラ。兄は店の奥で

19世紀末という時代、大衆的な読み物の幅が広がった時代、貸本屋を営み身を隠す両親を殺された兄妹が、兄の後輩との再会をきっかけに、本を題材に謎解きをするというお話。
”ビブリア古書堂”と似た構成なので、二番煎じ感が否めないうえに、この時代の海外文学作品にまるで関心がないと辛いかもしれないが、私は「若草物語」(ハウス名作劇場!)も「シャーロックホームズ」(中学時代読破)も、おぼろな記憶とはいえ好きなので面白かった。もちろん本の中に登場するたくさんの本の半分もわからない私でも丁寧に説明してくれるので理解しやすい。
店の中でのこじんまりとした雰囲気で物語が進むので、ヴィクトリアらしい華やかさに欠るのが物足りなくもあるが、博学で鋭い兄・アルフレッドと、感性豊かで可愛らしい妹・サラの兄妹、そしてサラを気に入った兄のパブリック・スクール時代のファグであるヴィクターとの掛け合いは、クスっと笑えた。
私は気に入った。
今後兄妹の境遇がどう変わるのか、続刊が気になる。

あらすじ
「空想科学小説を重点的に在庫を増やすことを考えてもいいんじゃないかと思っているの」
だが、サラはアーサー・コナン・ドイルの空想科学小説も好きだが、「ホームズの続編も書いて欲しいの」「というより、絶対に生きているわ」と兄アルフレッドに力説する。

「なるほど、だとしたら奇跡的に生還を果たしたホームズは、親愛なるワトスンくんに連絡もしないまま、いったいどこでなにをしているのかな?」

「長い休暇を、のんびり満喫しているんじゃないかしら。人知れず、名前を変えて」

「ぼくらのように、かい」


●紳士淑女のタイムマシン
5歳と8歳の少年を連れて店にやってきた青年・ヴィクター・ロックハートは、サラに弟が読みたいという本を探してほしいと言う。
店の由来の本についてサラは夢中になって語るが、ヴィクターの探す本に心辺りはなかった。
本を借りたいというヴィクターには『タイムマシン』をサラは勧めたが…
H・G・ウェルズの『タイムマシン』
wiki/タイム・マシン_(小説)

●春と夏と魔法の季節
パブリック・スクール時代のファグであるヴィクターとの再会で、兄アルフレッドは行方をくらませた経緯をヴィクターに語った。三年前のあの日、各国の要人がそろう屋敷での両親の死。
叔父アルフレッドからサラを守るために、行方をくらませたこと…
サラは兄とヴィクターの絆を知った。
ロックハート家の訪問が日課になったある日、ヴィクターはパブリック・スクール時代の図書室での不思議に思っている話を語りはじめた。

●末の世とアラビア夜話
ヴィクターは、「彼とおれの共通の友人が、事件に巻き込まれたかもしれないと打ち明けられた」と相談に。『四つの署名』に挟まれたトランプの意味とは…?

兄にチクチクとやり込められながらも、へこたれないヴィクターだが、サラに対してのうぶな態度が楽しい。
三人でのまったりした展開から、三話目は舞台はロンドン・ベーカー街へ。
というわけで、シャーロックホームズものが絡んでのお話。
2人は叔父以外の何から逃げているのか?危険な雰囲気がとってもきになる。続刊期待しております。

久賀 理世 読了一覧

コバルト文庫 読了一覧
英国マザーグース物語 花咲けるきみと永久の歌 久賀 理世
2013年10月09日 (水) 17:04 | 編集
英国マザーグース物語 花咲けるきみと永久の歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)
(2013/06/29)
久賀 理世

英国マザーグース物語 花咲けるきみと永久の歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)

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英国マザーグース物語
花咲けるきみと永久の歌 

久賀 理世

セシルが自分自身に向けて銃を撃った、そのとき―救出に駆けつけたジュリアンの従者の機転により、セシルの身は守られ、女王の暗殺も未遂に終わる。だが、クリストファーは「ロンドンで最後のゲームをする」と宣言し、闇に消えてしまう。やがて、ロンドンの街で、ある特徴が刻まれた遺体が発見されて…!?ふたたびパートナーとなったセシルとジュリアンの想いが交錯する、衝撃と涙の完結編!!
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列車で、クリストファーに最後のゲームを仕掛けられたジュリアン。
ゲームに負ければセシルの命を狙うと宣言するクリストファーの仕掛ける、マザーグースの歌『だれがこまどりころしたの…』からはじまる歌になぞられた 連続殺人を阻止すべく追いかけるが…

完結巻です。
この話は、前の巻から一気読みすることをおすすめします。
列車での緊迫の場面は時間をおかずに読みたかった。
お互いの気持ちを確かめ合い、パートナーとしての信頼関係を築くジュリアンとセシル。二人のニマニマしてしまう会話と、二人を応援する周りの人々の行動がとても温か。

あらすじ
列車爆破を阻止することに成功したジュリアンだが、クリストファーの命は残少なく、彼は「ロンドンで最後のゲームをする」と宣言し、列車を切り離し逃走した。

セシルは無事だった。怪我を負わせしまったが、それでもたしかに生きている。
訊くべきこと。伝えること。
様々な言葉が頭をかけめぐり、どれひとつとしてまともに口にできる気がしなかった。

「きみと出会ってから、なんだかずっと、ぼくはおかしいんだ」


ラスト巻のうえに、推理も入るので、詳しいあらすじも引用も割愛。
ボートに乗る約束など、好きなセリフは沢山。
思わせぶりなことを言い、セシルをドキドキさせるジュリアンとの会話が、微笑ましく感じつつ、エグってくる所はぐりぐり。なので、死人も出ます。
推理物をあまり読まない人には、彼らの推測の説明が回りくどく感じてしまう部分もありですが、難しい推理ものではないので、是非一読。

レナードさん乙!兄弟愛もとても嬉しくて、ホロリとしてしまった
一巻からのお父さんは?と、ずっと考えていたのだが、もう少し出番が欲しかったナ。
その辺りの、乙女ノベル的ハッピーエンドのその後は、コバルト9月号で中編が掲載されたらしい。(最近、雑誌のほうはよんでいないのだ)文庫化待ってます。

他の感想サイトとは違う、よもやま的な方向からの感想
●クリスマスから新年にかけての行事、ワッセイル! ワッショイみたいだな。楽しそうな風習や、その当時の作家など上手く織り込んでくる心憎さが好みだった。
●ジュール・ヴェルヌの『海底二万海里』ノーチラス号のネモ船長だよ、『ふしぎの海のナディア』とは違ヨ
●ディケンズといえば、『クリスマスキャロル』だが、その他の作品も貧困と富の風刺をテーマにした素敵な作品が多いので是非。『二都物語』は2013年 草彅剛主演で舞台が演じられるなど、今なお愛される作品が多い。
ちなみに、ロマンス小説において、『クリスマスキャロル』は必読だ。スクルージ老人的なヒーローが…話が逸れた。
●オスカー・ワイルドの”王子の像とツバメの童話”は邦題では『幸福な王子』。王子のもとに残ったツバメに対しての二人の意見の違いは、物語も人によって様々な受け取り方があるのだということを語りあうことで、列車の中で理解しあったとしても、お互いを思い合う二人の見解の相違を明確にしている。

事件の緻密さだけではなく、お互いお思い合う温かさなどの深みのある部分は、コバルト乙女の心にガッチリ食い込んだ作品だった。
あ〜、終わってしまって惜しいきもするが、まとまりは良かったので嬉
今後も史実織り交ぜた素敵な作品を希望

久賀 理世 読了一覧

コバルト文庫 読了一覧





英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌  久賀 理世
2013年08月09日 (金) 22:29 | 編集
英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)
(2013/06/01)
久賀 理世

英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)

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英国マザーグース物語
聖夜に捧ぐ鎮魂歌

久賀 理世

ジュリアンは、政府の間諜だった―。彼の目的が、セシルの父や、子爵家の内情を探る事だと知ったセシルは、「愛している」というジュリアンの告白を信じることができない。彼が去った新聞社で、ひとり記者の仕事を続けるセシルの元に、一通の招待状が舞い込む。王家主催の舞踏会…これにはクリストファーの思惑が絡んでいると予測したセシルは…。引き離されたふたりに、新たな危機が迫る!!
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ラスト直前巻です。
自分の正体を明かした彼の全ての言葉を否定し殻に籠るセシルの気持ちも、彼女との関係を失ってしまうことを恐れた彼の焦燥、苦い後悔、それでも諦められない想いも、とってもグっとくる巻。あきさんのイラストで、寂寥感、増量。
キュンキュン転がってください
父の失踪に関わり、すべての事件の裏で糸を引いていたクリストファーのあからさまな罠が、セシルを狙います。彼女を守ろうとするジュリアンに、コバルト乙女がトキメイてしまうこと、請け合い。
そして、今回も、ラストに悶絶。

あらすじ
「それは、本当のことなの、兄さま?」

父を亡くした兄ダニエルに意図的に近づき、情報を得るために婚約したというジュリアンは、英国情報部の人間だった。すべてを英国の利益のために優先する彼の一族。
父である探検家ロード・ヘンリーが踏破した地は、英国の領土になるかもしれない場所。暗殺の場合は、戦争の火種になるかもしれなかったこと、しかし、ヘンリーは英国の領土拡大計画には反対であり、他国と手を結ぶ場合は、彼が何を優先するかが問題になる…

「たぶらかしてなんかいない!ぼくの本当の気持ちを、彼女に伝えただけだ」

「ふたりともやめて!」

いつもはやさしい兄と、おだやかなジュリアンが、目の前で激しく言い争うのを見ていられなかった。
ぼくは君たちの味方だという彼の何を信じたらいいのか、わからない。
大好きだったジュリアンの笑顔。それとも、贋物だったのだろうか…
ミス・オコナーがベルリンで会ったベネディクトは、同じ諜報員の仕事をしている兄ヴィクターでまちがいないと、オコナーの兄リアムとアイルランド独立の動きを彼女に説明するジュリアン。
5分だけでは、すべてのことを伝えるのは難しかった。
謝罪する言葉も、彼のキスも、失った信用を取り戻すための手段にすぎない…

「……いままで、どれだけの人に、同じことを伝えたんですか?」


ジュリアンは、新聞社を退職した。セシルは絵のない記事に寂しさを感じながら、クリストファーがなんのためにアビゲイルと接触したのかアビゲイル・オコナーから話を聞きに行く。
分かったことは、リアムを利用するために、アビゲイルの大切な品をだまし取られたこと…。
叔父のジョエルは、不信な楽譜をヘンリーからの暗号だと持ち込む。父ヘンリーの伝えたかったこととは?
しかし、セシル達一家は、皇太子妃アレクサンドラからサンドリンガム・ハウスでの招待を受けてしまった…

次々と明らかになるクリストファーの陰謀の数々。
後半は、ドイツ皇太子や、孫皇子エディを含めての世界を揺るがしかねない物語に変化します。史実織り交ぜての話の作り込みが、理解できない子供でも、調べたくなる大人でも興味を持てる内容で、感嘆。
セシルに冷たくあしらわれても、危機に駆けつけるジュリアンに、惚。
言葉でも、行動でも伝えられない気持ちを彼女に伝えることになる、従者レナードの持参したものに、ほだされます。

何度も出てくる沢山の種類の子守唄。彼女に子守唄はいやヨォ~
本をテーブルにシパッと叩き付けたら叫びながらクッションにダイブッ!怖

http://ja.wikipedia.org/wiki/ヴィルヘルム2世_(ドイツ皇帝)

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ラスト巻

作者おすすめ



英国マザーグース物語 裏切りの貴公子 久賀 理世
2013年05月23日 (木) 17:17 | 編集
英国マザーグース物語 裏切りの貴公子 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)
(2013/02/01)
久賀 理世

英国マザーグース物語 裏切りの貴公子 (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)

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英国マザーグース物語
裏切りの貴公子 

久賀 理世

ガイ・フォークス・デイが間近に迫り、ロンドン中が賑わう11月。セシルは隻眼の青年・クリストファーと再会するが、思わせぶりな彼の言葉に、戦慄を覚える。だが、それは全ての始まりだった。伝説の黒妖犬、行方不明の彫版師、ジュリアンの兄を知る美しい歌姫―すべてのピースが揃ったとき、セシルとジュリアンの関係を大きく変化させる出来事が…。ついに「真実」を打ち明けるとき!?―。
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急展開!父の失踪の事件の核心に迫る裁判を前に緊張感の高まるロンドンと、ついに…!の展開。
物語は3/4まで。残りは短編、3巻の直前エイピソード『幽霊屋敷にはお気をつけて』

面白かった。
お互いに素姓を明かさない二人のぎこちないやりとりと切なさは乙女心をくすぐってくれます。そしてまさかの急展開。
二人の気持ちの寄せ合いの甘い展開でニマニマさせられて、がつんと裏切られる感じです。
父の事件の真相の謎は深まるばかり。
兄ダニエルが意外にも鋭いところを見せてくれます。続刊への期待も含めて読みごたえあり。
(一巻から読まないと面白さ半減ですご注意)

あらすじ
ニューゲイトの監獄で死んだ囚人が”ヘルハウンド”として、都市伝説になっているが、最近目撃情報があがっているとダニエルに語るジュリアン。
なぜ今なのかということなんだ…
ヘンリーを病死に見せかけた毒殺事件のメンバー、バーンズの裁判と死刑執行が間近に迫っている。敵は水面下で活動を続け、マダム・コルベールの事件も関係があるという疑いが浮かび上がって以来、ダニエルの恐れは日に日に増していた。

「セシルはぼくが守るよ」

そのことだけは知っておいて欲しいと決意を伝える友人の言葉が、ダニエルを不安にさせる…

ガイ・フォークス・ナイトの喧噪を取材するセシルとジュリアン。ガイ・フォークスの唄は二つの側面があることを語る彼。市民の反感は、英国政府に向けられるのか、移民に向けられるのか…

「手をつなごうか、セシル」

「はぐれてしまわないようにだよ」

ベルリンで青年ベネディクトと知り合いだったという女性アビゲイルに突然抱きつかれたジュリアン。親しげな態度に揺れるセシルだったが、知り合いではないと言う彼の言葉から、ベネディクトは彼の兄ヴィクターなのではと考えた彼女。オペラ歌手アビゲイル・オコナーの探すリアムとは?
ホテルでジュリアンに話を聞きたいと約束した女性は立ち去った…
嘘の上に積み重ねた関係。それがどんなに脆くて不誠実でも、セシルにとってはかけがえのない、守りきるべきものだった。
王子から招待されたオペラを親友のエリザベスと観たが、そこでクリストファー・リーズを紹介される。
ボックス席で思いがけず二人きりになってしまったセシルに、義眼をはめたクリストファーは優しく語りかける…


後半は、「血の日曜日事件」の混乱と女性だと彼にばれ取り乱すセシル。彼は…
次々に誘拐される彫版師の行方と事件の顛末は…?
エリザベスの言葉から、兄ダニエルはあることに気がつく…

兄ダニエルと、エリザベスのやりとりにちょっぴりニマニマした後の爆弾。続刊まで生殺しのコバルト乙女悶絶。
切なげな彼がなんとも哀愁が漂って、あきさんの絵でさらに萌えです。
史実を絡めながらの創作がとても興味深く、大人から子供まで楽しめるおすすめなシリーズになって嬉しい。

『幽霊屋敷にはお気をつけて』
幽霊屋敷の取材に行くことになった二人。取材に行く前にレスターに、最新式の手錠を見せてもらい警察ごっこのような軽い気持ちで手錠を使ったら鍵がなくて…

wiki/”ガイ・フォークス”イギリスではハロウィンよりこちらの方に力を入れている。
ガイ・フォークスつながりで他の作品紹介『カーリー 1

久賀 理世 読了一覧

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英国マザーグース物語 聖夜に捧ぐ鎮魂歌 (英国マザーグース物語シリーズ) (2013/6/1)


英国マザーグース物語 哀しみのロイヤル・ウエディング  久賀 理世
2012年12月06日 (木) 16:21 | 編集
英国マザーグース物語 哀しみのロイヤル・ウエディング (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)
(2012/09/29)
久賀 理世

英国マザーグース物語 哀しみのロイヤル・ウエディング (英国マザーグース物語シリーズ) (コバルト文庫)

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英国マザーグース物語
哀しみのロイヤル・ウエディング  

久賀 理世

19世紀末、ロンドン。殺人床屋に関する有名な都市伝説を記事にすることになったセシル。取材を続けるうち、床屋は実在するのではという疑惑を抱いて…!?また、アッシュフォード家に一大イベントが訪れた。皇太子妃のアレクサンドラからお茶会に招かれたのだ!あたたかい人柄と、絶世の美貌に恵まれた皇太子妃。だが、彼女の結婚生活は決して幸せではないことを知ってしまったセシルは…。
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今回も楽しませてもらいました。
トキメキあり家族愛あり 涙ありのおすすめシリーズです。
バタバタした楽しいッシュフォード家の兄弟達に笑わせてもらいながら、お互いを想いあうまでに成長したジュリアンと、セシル。伝えられない気持ちのもどかしさにキュン転がって、彼らの追う都市伝説から降霊術会まで 事件の謎解きだけでなく、セシルの社交会デビューに向けた不安、母の死への贖罪の気持ちへと、一歩踏み込んだ彼女の一面、そんな彼女を知るジュリアンの気持ちに想いを馳せて、読後はコバルト乙女妄想を繰り広げてください。(そこは個人の自由で)

あらすじ
理髪店の都市伝説を調べた二人。今床屋にいた男と、パイ屋の店先ですれ違った男は同じ人物だった!きっと伝説どおり地下でつながっているのかモ?そんなセシルの想像をよそに、あっさり謎を解くジュリアン。パイ屋の夫人が伝えたい子供への想い…
経緯を聞いた兄ダニエルは、母メアリーの死と当時のセシルの状況をジュリアンに語る。破天荒な父との結婚で母の親族とは疎遠であり、当時父は行方不明、兄達は母の最後になんとか間に合ったが、死期に近づく母の看病に独りで耐えたセシルの涙と、無念の思いが今もあり、父の事件に関わることで予想もしないことをするのではと危惧する。
マダム・コルベールの降霊会への潜入取材のために、少年セシルに女装させ兄妹のふりをして参加することになったことを、兄ダニエルに伝えるジュリアン。妹を心配する兄の苦難は狙いすましたように連続してやってくる…

「麦は踏まれて強くなるものだよ、ダニエル」

「わたしは麦ではなく人間だ!」

家族会議を招集したダニエル。
(兄さまは寂しい時に会議を招集する Byジェフリー)
アレクサンドラ妃殿下の個人的なお茶会に呼ばれた4兄弟。亡くなった父への功労らしいが、私的なものだと言う。兄の心配をよそに、妃殿下はセシルに心を開き、デンマークから嫁いだ親友ルイーゼの話をした。妃殿下も、ルイーゼも、セシルと同じ年の息子を亡くし、今も悲しみを抱えていると言う。
しかし、思いがけず、降霊会での参加者にルイーゼの姿をみつけてしまった…
顔色の悪い彼女を気遣う彼…

「夢の時間が終わってしまうのはわかっているのに、なんだか離れがたくて、いつまでも寝床のなかでぐずぐずしていたくなるんだ」


後半、危険な降霊会に近づけたくない彼と、事情を話せないながらもなんとかしたいセシル。息子の残した言葉の意味とは?心配する彼はセシルのためにルイーゼの身辺を調べを進める…
マザーグーズの唄を上手くからめて、裏の意味を探るあたり、今回も慧眼でした。
ラストは、ルイーゼを助けた、セシルのシーンに、涙でタ。
二人の間も、かなり切ない感じになってきて、ジュリアンの伝えられない想いには、切なさ倍増ですナ。知らない人物に嫁ぐのだと、ジュリアンに寄せる気持ちを、少年の姿で道化のように隠すしかない彼女の想いもキュンで、かなり二人の雰囲気は良かった。
モールス信号で彼が伝えたいけれど、今は伝わらなくてもいい言葉、もちろん調べましたヨ。ストレートで赤面。
アルファベットで・「ト」-「トン」です。痒くてキュンなシーンだった。
彼女にストレートに言い寄った、エドワード王子の親友だという隻眼の男クリストファー・リーズが何者なのか? 今回は顔見せ程度でしたが、今後ジュリアンの強敵になりそうなワクワク 妄想。

----備忘録---
アルバート 皇太子
アレクサンドラ 妃殿下 
  (ロイヤルミストレスの噂で心を痛める) 
エドワード 王子
ジョージ 王子
クリストファー・リーズ エドワード王子友人兼 目付け役
ルイーゼ 妃殿下親友
マダム・コルベール 降霊術士

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