本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
箱入り王女の災難 恋と絆と女王のエチュード 三川みり
2016年05月09日 (月) 01:35 | 編集

箱入り王女の災難 恋と絆と女王のエチュード (角川ビーンズ文庫)
2016/2/27
三川 みり (著),

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箱入り王女の災難
恋と絆と女王のエチュード 

三川みり

召し使いグレーテルの体に乗り移ったまま、いまだ元の姿に戻れない王女フレデリカ。王位継承のお披露目会も済み、平穏な日々が続いていたがその矢先、国王陛下が何者かに襲撃され意識不明の重体に陥ってしまう。さらにタイミング悪く、隣国オレリアンの革命軍政府から会談の申し入れがあり、フレデリカは国王代理として出席することになって?「おまえを信じている―」箱入り王女の逆転ライフ、トラブル満載の第3弾!!
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え、三巻でおわりなの!?聞いてないよぅ〜と気に入って期待していた読者からすると若干肩透かし感があるのですが、三巻で終わる作品だと理解して読むと、とてもまとまりよく終わる作品で気軽に手にとれる文章量です。お試しあれ。
王になる自覚と、狂犬ユリウスを従えることができたところまでの切りの良い部分で終わるので、読後はスッキリです。

あらすじ
「この中には、絶対なにもありません!!」

「嘘つけ!」

かつては地獄の番犬と呼ばれロートタール監獄の番人だった騎士イザークも、フレデリカの傍に仕える仕事にすっかり馴染んていた。
そして、フレデリカの挙動不審の原因を厳しく追求する。
フレデリカには大きな秘密があるグレーテルと体が入れ替わったこと、もう一つの秘密は、背後に庇っている衣装箪笥の中にある。
これこそ、フレデリカの最大最悪の秘密であると、変な自負がある。
実はフレデリカは、不気味なものが大好きな悪趣味王女なのだ。


冒頭の経緯。カルステン公爵は二人いる。本物はどこにいるのか? その矢先、父王が襲撃され、重傷を負う。不安な状況に追い打ちをかけるように、革命が起きたばかりの隣国から会談を求められ、フレデリカは商会のシュルツに隣国の情報を求め、地下組織のリーダーに探りを入れることにした。しかし、そこには意外な人物が…

イザークは秘密を明かそうとしないフレデリカに苛立ちを感じてい状態で、しかも、グレーテルの魂が妹であることを打ち明けられない秘密を抱えており、一方、グレーテルもイザークに捕まったことで、イザークに「嘘をつくな」と向き合わせることに。
強引に会談を求める隣国を相手に、王代理としての決断という重責に不安を抱えるフレデリカ。彼女に寄り添うグレーテルの言葉が嬉しくもあり、切なくもあって、ぐっときました。
イザークへの思いを素直に打ち明けたフレデリカの告白も、そこはかとない痒さが私好みでした。一応満足。
でも、やはりファンとしては、もう少し書いてほしかった。もとの体に戻るまで他の忠臣をみつけるまで、続けて欲しかった。グレーテルの体をもとに戻してあげてほしかった。ひねくれた幸薄いグレーテルにも幸せが欲しかったナ。
とはいえ、未来をほのめかす形で書ききってくれたので、読後は悪くないです。フレデリカなら立派な王様になれそう。

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箱入り王女の災難 時間と秘密と天使のワルツ 三川みり
2015年12月04日 (金) 15:43 | 編集

箱入り王女の災難 時間と秘密と天使のワルツ (角川ビーンズ文庫)
2015/9/30
三川 みり (著)

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箱入り王女の災難
時間と秘密と天使のワルツ 

三川みり

ひょんなことから、召し使いグレーテルの体に乗り移ってしまった王女フレデリカ。イザークの協力のもと、1日1時間だけ元に戻れる方法を見つけて喜んだのも束の間、王位継承のお披露目会が開催されることになってしまう!絶対に真実を隠し通さないといけない中、陸軍大臣のミュラー公爵が、国王暗殺未遂の実行犯としてグレーテルの存在に疑惑を持ち、探りを入れてきて?箱入り王女のキケンな綱渡り生活、第2弾!
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二巻目です。
召使グレーテルの体に入ってしまった王女フレデリカ。
イザークの忠誠によって、一日一時間だけもとの体に戻れることを確認したけれど、次なる難題は”王位継承のお披露目会”!
未だ女王としての自覚も、自分の方向性も見えないヒロインですが、彼女なりに頑張っております。
フレデリカとイザークの事情を知る公爵家のユリウスは、女王にするために手段を選ばない冷徹な男ですが、1巻では知的で強い味方のように感じたのに、この巻ではすっかり狂犬扱い。
猫となったフレデリカの側面も明らかになり始め、楽しくなってきました。
イザーク、今後も苦労しそうね。

あらすじ
イザークとの信頼関係によって、一時的に体に戻ることができたフレデリカは、イザークとともに、再び戻れる方法を再現しようとしていた。
寝室に横たわる魂の抜けた自分の体には目もくれず、可愛いそら豆人形が出しっぱなしになっていないことを確認し、不審げなイザークを招き入れる。
フレデリカ自身も、美しい体だと思う。こうやって離れてみると、その気高さがわかるのだ。
だからこそ、後ろめたさを感じてしまう。
自分がこの王女の器に戻る資格があるのかと、未だに確信が持てないからだ。
それでも   

「戻ったな、王女殿下」
フレデリカは自分の両手を見下ろし、肩にかかる美しい金髪に触れ、瞳を輝かせた。

「戻りました!戻りました!イザーク!」

彼女が声をあげた瞬間、寝室の扉が勢いよく開いた。そして、
「やったね!なんてことだ!こんなこっ恥ずかしいやりとりで、もとに戻れるなんて!奇跡だ!奇跡だけど、見ていた僕が恥ずかしい!」
満面の笑みで入り口に立っていたのは、ユリウスだった。


冒頭の経緯。国王を支える重鎮の六公の一人・陸軍大将ミュラーは、ケルナー事件に関し調べを進め始める。王を狙ったこの件に関して、王女であるフレデリカとその周辺すら徹底的に調べる覚悟だ。
そんなミュラーの行動に、イザークやユリウスは警戒心をむき出しにする。
一方で、お披露目会のために忙しくなりはじめたフレデリカだが、何者かに狙われはじめる。危ない所を助けてくれたカウマン商会のグスタフは、グレーテルと知り合いのようで…

カウマン商会のグスタフとグレーテルの関係。気まぐれ猫のグレーテルの正体など、暗躍する何者かに狙われながらも、こころ強い味方を手に入れることに。
というわけで、世間知らずで内気な王女様が、騎士を集めるというシリーズに落ち着きそう。
継承者としての女王の風格を身につけ、彼女にかしずき忠誠を誓う人々をあつめることで、王女に戻る時間が増えていくようで、ビクビクする娘が、今後もどんなふうに機転と度胸で思わぬ風格を見せつけてくれるのか、楽しみ。
とても楽しみ。

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箱入り王女の災難 魔術と騎士と黒猫の序曲 三川 みり
2015年08月01日 (土) 23:58 | 編集

箱入り王女の災難 魔術と騎士と黒猫の序曲 (角川ビーンズ文庫)
2015/5/30
三川 みり (著),

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箱入り王女の災難
魔術と騎士と黒猫の序曲 

三川みり

「エーデルクライン王国の宝石」と称される王女フレデリカは、天使のような容貌に反し、不気味なものが大好きな隠れ根暗姫。気の進まない遠乗りで落馬してしまった彼女は、あえなく死んでしまう―はずが、なぜか召し使いの体に乗り移っていた!王女が死んだと大パニックになる中、フレデリカは「地獄の番犬」と名高い騎士イザークの力を借りて元の姿に戻ろうとするけれど…?箱入り王女の波乱に満ちた冒険、堂々開幕!
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王女フレデリカはある日、落馬した拍子に召し使いの体の中に入ってしまった。
だれも信じてくれないなかで、「地獄の番犬」と名高い騎士イザークは気がついてくれたけれど…

啓蒙思想が広がりはじめ、隣国で革命がおきる時代。のさばる貴族に反感が増える中で、箱入りの王女は貴族嫌いの騎士に拾われ、元の体に戻るために悪戦苦闘しながら、国のあり方について考えはじめるというお話。
ビーンズ文庫らしい生真面目さと、シュールな笑いの混じった、国作り系のファンタジーです。
とことん気弱で、弱腰な王女フレデリカが、守りたいと感じたもののために一生懸命になる姿が良いです。
作者の描く、頑張る乙女は好きです。


あらすじ
「あんたとわたしは姉妹なの。生まれてすぐに引き離された、双子の姉妹よ。わたしのことは誰にも言っちゃだめ」
黒髪で黒い瞳をした小さな女の子と、金髪の天使のような容貌の小さな女の子。
金髪の髪をした女の子  フレデリカは真剣だった。
仲良しの印にもらったのは、不気味な人形だった。
(気味が悪い、……かもしれない。けれどなんとなく愛嬌がある、……かもしれない)
いや、
(愛嬌がある!!!)
その日からそら豆人形は、フレデリカの一番大切な友だちになった。
■□■
それから11年。16歳になったフレデリカは王国の宝石と賛辞される美しい王女となった。
国の唯一の子供であり、王位継承権第一位の王女。
生まれた時から、両親とは別の離宮で育ち、常に節度をもって他人と接してきた。
親しく声をかけてくれる人はいる。
たとえば、ケルナー伯爵はお菓子をくれる親切なおじさまくらいの印象。
しかし、結局その人たちとの誰とも親しく話したことはない。王女が特定の者と親しくなるのは、公平さを欠く恐れがあるために、立場上望ましくないからだ。
気弱で、社交が苦手で、地味でおとなしい自分の生来の性質は自覚している。その自分では、将来、王としてやっていけないのはわかっている。
本来の自分をひた隠し、全ての人を欺いている。
けれど虚像であるべきだ。
(でも……将来大きな責任を担うわたしが、毎日これでいいの?)


冒頭の経緯。残念な貴公子ユリウス・グロスハイムの誘いで、乗馬に出たフレデリカは、落馬した。
巻き込まれた少女グレーテルと、「地獄の番犬」と名高い騎士イザークは同郷の幼馴染で、イザークが意識をうしなったグレーテルの様子を見に行と、グレーテルは自分を王女のフレデリカだと言い出した。
フレデリカは自分は死んでいないことを伝えようとしたものの、城から放り出されるしまつ。
イザークは、小悪魔的なグレーテルとあまりに様子の違う雰囲気からフレデリカの発言を信じることに。しかし、イザークは幼い妹を貴族に殺されてから、貴族そものもを毛嫌いしおり…

弾き飛ばされたグレーテルは、黒猫の中に入ったらしいが、その猫は気まぐれ。
イザークは魔術師でもある。彼の協力で、体に戻るには体に触れればいいと死神から助言を引き出したものの、フレデリカの体であるにも関わらず、”王女の器”に戻るためには、王女らしくなければならず…、王女らしくって!?

オーソドックスなストーリーで、ありがちといえばありがちなお話なだけに、なんとなく先がよめるので中だるみを感じたが、ヒロインの成長は好きだ。
姿を見せない割に圧倒的な存在感の謎のグレーテルが、ラストまでかきまぜてくれて面白かった。
信頼できる者を7人。グレーテルの過去とイザークの関係など、まだ気になる点が多々あるので、今後の展開に期待。

キモ可愛い”そら豆人形”とやらを、それなりに可愛く想像していたのだが、p221頭だけ挿絵あった。コワッ!

***
3巻で終わります。忠臣をすべて揃えて、元の体に戻るまで、書ききってほしかった部分もありですが、。狂犬ユリウスを従えることができる切りの良い部分で終わるので、3巻で終わるお話だと理解して読むと、悪くない量かも

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封鬼花伝 光綾なす千花の夢 三川みり
2015年04月24日 (金) 23:20 | 編集
封鬼花伝  光綾なす千花の夢 (角川ビーンズ文庫)
(2015/02/28)
三川 みり

封鬼花伝 光綾なす千花の夢 (角川ビーンズ文庫)

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封鬼花伝
光綾なす千花の夢

三川みり

刀火から身を引くため、仮妻を辞めると宣言した千樹。しかし、春鬼を具現させた疑いで都を追われることになってしまう!綾峰と共に隠れ家へ逃げ込むが、その間、刻一刻と刀火の身に鬼の魔の手が忍び寄っていた。いまだ刀火への恋心を断ち切れない千樹は彼を救うため、自らの姿を絵に描いて鬼界へ出向き、騒動の突破口を掴もうとして!?大人気シリーズ、激動のクライマックス!!
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春鬼を具現化させたと都を追われた千樹。
刀火への異常な執着を見せる家臣の雅近。
そして、正体不明の生き別れた雅近の弟・頼近。
春鬼は果たして封印を解いているのか?

兄弟の確執の裏に隠されたものに迫り、刀火と雅近の成長が描かれます。
ですが、物語は、彼女が千絵となる覚悟を決めるまでで終幕です。
もう少し続いて欲しいと思っていただけに、ちょっと残念かな。

あらすじ
  千樹のことは考えまい。綾峰が、なんとかするだろう。それこそ命がけで姫君を守るはず。それを信じよう。

刀火を案じるあまり千樹の魔性を許せない雅近は、刀火の制止を聞かず彼女の捕縛に走る。
春鬼を具現化させた目撃者である侍女の話を主上も信じ、千樹の捕縛の命が下ったというのだ。
だが、刀火の中の魔王の種は騒いではいない。
信頼できるのは、千樹を託した綾峰と、師である彩遊と純鉄のみ…


冒頭の経緯。綾峰に連れられた千樹は、先々代の主上の、弟御子の別邸という今は誰もが忘れた屋敷に彼女を案内した。物資を届けにきた彩遊と純鉄の協力をえて、千樹は春鬼が絵の中に封じられたままなのか確認するために、自ら成る絵となり、絵の中に入る決意をする。

決死の覚悟で千樹が絵の中に入り、出てくるまでの緊張感のある展開は面白かった。
とはいえ、ここで終わり〜〜?
というのが、正直な感想かな。
彼女をハメたのが何者なのか、読者にはバレバレではあるのだが、彼らがやっと気付いてという展開。
弟・綾峰に彼女を託した刀火の苦がさなどを絡めつつ、彼女の祖国まで鬼退治に行くのかと思っただけに、ちょっと肩透かし。

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シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師たちの未来図 三川みり
2015年03月31日 (火) 17:31 | 編集
シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師たちの未来図 (角川ビーンズ文庫)
(2015/01/31)
三川 みり

シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師たちの未来図 (角川ビーンズ文庫)

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シュガーアップル・フェアリーテイル
銀砂糖師たちの未来図 

三川みり

人間と妖精の運命を賭けた死闘の後、シャルは運良く生き永らえたものの、記憶を失っていた。しかし、大切な人に呼ばれ続けている気がして―?その他“アン”と名乗る少女とキースの工房奮闘記や、銀砂糖師の未来のためその身を尽くす銀砂糖子爵ヒューとキャットの絆、さらに誰もが気になるアンとシャルの結婚式など、本編では語られなかったファン必読のエピソードが盛りだくさん!完全書き下ろしで贈る、豪華外伝集!!
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描きおろしの短編4本+SS
お話は4本とも、物語のその後なので色々と物足りなかった部分もスッキリまとまってくれます。
表紙絵+みんなの華麗ピンナップ付き。
あぁ〜〜、おわっちゃった。涙出てもうた。

リバース
誰かに呼ばれている。
シャル・フェン・シャルは、それだけを感じていた。

森で生死の境を彷徨うシャルは、流れ者の兄弟に拾われた。兄デリックは、妖精シャルを売り冬に備える算段をするものの、弟カーシーは「羽はどこ?」と聞くだけで追求するつもりもないらしい。
記憶をなくした彼は、ある日、彼らが善良であることに気づいた。
このままの生活も悪くない。
  ただ、……あの声を聞かなければ。

シャルの他に、一番気になるあの妖精のその後です。シャルのアンへの想いと、あの妖精へのこれからの未来予想図にホロリとくる良いお話。

もう一人のアン・ハルフォード
キースはアンとともに工房を立ち上げたものの、アンは一年間喪失状態で制作に関わらなかった。
けれど、シャルは帰ってきた。
イキイキと輝くようなアンに、眩しさを感じ、苦い想いのキース。
そんな彼の工房に、小さな少女が働きたいと名のりをあげた。
「わたしはアン・ハルフォードなの」
母親に了承の書付をもらってきた少女はキースのもとで、見習いを始めるが…

アンに未練たらたらのキースだが、アンは工房制作には向いていない。アンとの接点を彼は切れるのか?
キースの成長と、ワケありの少女に、涙でたお話。

子爵に捧げる青い薔薇
キャットが渾身の砂糖菓子を掲げヒューが驚きを露わにする あきさんのイラストに、笑ったけど、泣けちゃった。

アンと最初のお客様
シャルってばもぅ〜〜、嬉し泣き。

ミスリル・リッド・ポッドの終わらない野望  SS

やだ、全部泣けた?涙腺ユルスギだな。
ミスリルは、泣いてないよ。相変わらずで可愛い。
終わっちゃって寂しいけれど、満足できるラストで終わる少女ノベルというのは稀なのだ。
とても嬉しい読後感。
作者様、お疲れ様でした。

三川みり 読了一覧

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封鬼花伝 飛花薫るうたかたの口づけ  三川 みり
2015年01月26日 (月) 23:29 | 編集
封鬼花伝 飛花薫るうたかたの口づけ (角川ビーンズ文庫)
(2014/09/30)
三川 みり

封鬼花伝 飛花薫るうたかたの口づけ (角川ビーンズ文庫)

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封鬼花伝
飛花薫るうたかたの口づけ  

三川 みり

「わたしが好きか?まだ」ようやく正式に一之御子・刀火の仮妻として認められた千樹だが、うっかり告白してしまって以来、彼の態度に翻弄されっぱなし!そのうえ、宮中で催された薫物合わせで、綾峰の母・仁真から嫌がらせを受けたりと、気苦労が絶えない。そんな中、都に鬼が出没したという噂が耳に入る。しかもその姿は、以前雅近に取り憑いていた冬鬼を彷彿させて?千樹の身に忍び寄る危険―絶体絶命のシリーズ第4弾!!
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仮妻となっての生活でさっそく洗礼を受けた千樹は、己の中に眠る感情や力と向き合うことに。
中休み的な展開かとおもいきや、後半は千樹の新たな決意と別れへの切ない展開!
続刊が気になる終わり方なので、この巻だけでは、ちょっと物足りないカモ。

あらすじ
  ああ、綺麗。……強くて、しなやかで。……好き。この人、好き。
肩にかかる髪の流れを、一本一本、くしけずる丁寧さで書き込んでいたら、

「わたしが好きか? まだ」

何気なく問われた。

「うん」

と、筆を動かすのに引きずられるように、自然に無意識に答えた。が、次の瞬間、はっとして筆を放り投げた。
「違う!違う、今のは!」
気の迷いだと言ったものの、彼を好きだとうっかり告白して以来、千樹の立場は圧倒的に不利になった。
千樹は刀火の仮妻となった。しかしそれは臣として使えるのと同義。絵の魔力を知りつくし、自在に操る者になること。それが千樹が目指す場所だ。
成る絵が具現化する現象はどうやっておきるのか、描き手の持つものによるところがおおきいらしい。
そんな思案にくれる千樹に、綾峰の母・仁真から薫物合わせの招待が…


冒頭の経緯。薫物合わせで彼に恥をかかせまいと勇んで出たものの、予想を超える侮辱の言葉に深く傷つき、成る絵で具現化した彼女らを懲らしめたいとまで追い詰められる。そんな彼女に負の感情を抑えることを教える刀火の言葉に、千樹は彼の境遇と自らを重ね、あらためて魔性の恐ろしさを思い知る。
ちまたで、再び鬼が出没するとの報告が入るが、鬼の様相は千樹の生まれた国を滅ぼした鬼・冬鬼に似ている。
冬鬼はなぜ、7年も経って隣国に興味を示したのか…

自覚しあっても、家臣として一線をひこうとする二人なので、甘さがなく歯がゆい。
後半からは、切ない展開が待っております。こういう自己犠牲の嘘は好きですけどね(あ〜〜!ダメよぅ!そんな嘘いっちゃダメ〜〜!って転がって喜ぶ)、でも、もう少し千樹のラブ度を育ててからこの展開が欲しかった。やっと自覚したばかりなのにぃ。
結局、あの人は何なんでしょ。つかみにくい役どころですが、続刊で明らかになるのでしょうか?
疑問が多くなって、さらに試練の多くなった二人の恋はどうなるんでしょぅ…。
由羅カイリのイラストのせいで、余計に幸薄なラストを想像してしまう。
うまいこと紹介できず、ほのめかしばかりで申し訳ない。
続刊まち。
 
三川みり 読了一覧

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