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六花爵と螺子の帝国 糸森環
2015年08月20日 (木) 09:32 | 編集

六花爵と螺子の帝国 (一迅社文庫アイリス)
2015/3/20
糸森 環 (著)

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六花爵と螺子の帝国 

糸森環

奴隷の少女アオは、精霊王の攻撃から青年貴族ジーンをかばい死亡した…はずだったのに、目覚めたらなぜか二人の身体は入れ替わっていた!?魔導学院でも“六花爵”と呼ばれる特権階級のジーンに、畏れ怯えるアオだったけれど―。「おまえの身体が気に入ったからくれないか」って、ジーン様、それは無理です!全寮制の学院に強制入学させられた少女と無自覚天然青年貴族の、逆転学院ラブ!
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男女入れ替わり&学園幻想ファンタジー
冒頭は、隷民となってしまったアオの過酷な生き様が描かれます。そんな奴隷根性が身についてしまったアオが、ジーンとの出逢いと新たな学園生活、そしてジーン流に言えば親密な肉体関係(男女入れ替わり)を通して、成長するお話です。
家畜同然に扱われ孤独だったアオと、精霊に愛されすぎて厄災を引き起こした罪悪感から引きこもり周囲に壁を築いてきた孤独な青年ジーンとのギクシャクしたやりとりと、天然すぎる彼の斜め上な言動、そんな2人が互いの存在を認め合い、成長する様子がとても良いです。
美麗ピンナップ付き

あらすじ
母親と二人、馬車に売り物の鉱物を積んで各地を回るという、ささやかな生活。少女は馬車の屋根の上に腰かけてお気に入りの歌を歌い、それを母親が笑顔で見上げて、褒めそやす。
だが、なんの前触れもなく、少女と母親の生活は終わりを告げた。
奴隷商人の手から少女を守ろうとして、母親は命を落とした。
「走りなさい、『  』!! 早く!!」

奴隷商人に捕まる寸前、精霊の乱舞という奇跡が起きた。逃げ惑う人々、倒壊する街。そんな混乱の中、少女は町の奥で、天使と見紛うような顔立ちの少年と出会う。
少女と同じように心が砕け散ったような表情を浮かべる彼は、母親と同じような言葉を口にした。
「早く逃げろ!」

隷民となってから二年の月日が流れた。そこで少女は二度目の奇跡を見た。連れて行かれた裕福な上流花族の屋敷で、あの天使のような少年が、庭園の先にぽつんと立っていたのだ。
「殺されたくなかったら、去れ」
どう答えようか悩んでいると、彼は再び大胆な目で少女の全身を眺め回した。

「わかったか? アオ」


冒頭の経緯。名前すら無くしてしまった少女にアオという名前をくれた少年との出逢い。それから七年。もしも魔導師になれたら、もう一度会えるかもしれないという夢は、忘却の彼方に沈み、少年に屋敷中の皿を洗えと言われたことが切っ掛けで、お汚屋を磨くことに喜びを見いたす娘となった。
(私は今日も生きている。もっと私に汚れを!)
そんなある日、アオは風変わりな六花爵の一人レンズとともにレヴォロス東方学院にお使いに行くことに。しかし、帰り際、隷民に敵意を向ける黒百合十字団に追われたアオは、ある塔に逃げ込み、精霊王を召喚しようとしていた青年ジーンと出会うが…

精霊王を殺そうと考えていたジーンの暴挙に巻き込まれ、アオはジーンと入れ替わってしまった。
どうやら、蘇生してくれたレンズによると…

というわけで、隷民アオとジーンがコロコロと入れ替わりつつ、それぞれの立場の違いや、孤独な内面に共感していきます。
ジーンが”肉体が好きだ”と言い出した少女との関係に、驚きを隠せない周囲の反応をたのしんでくれたまえ。
後半は、隷民アオを養女にすると言い出したレンズによって、六花爵となった彼女はアクレシアと改名し、学園に入学。アオに過保護すぎるジーンのつきまといに笑いつつ、隷民であったことで窮地に立つ展開。
ジーンが厄災を起こした日からほろ苦い友情のあるロキアス、男装の麗人グラス、言語が壊れているリシャルなど、個性的なキャラとの掛け合いが絶妙だった。
ジーンの過去とともに、彼らとの関係も気になる。
後半の、絶対に成功させたい儀式の辺りはもう少し書き込んで欲しかったが、テンポよく楽しめた。
出逢いと始まりの1巻ということで、かなり説明不足な点もあるのだが、2人が元に戻れる日まで続きが読みたい。
(……こんなに連載もって、続きはあるのか?)

糸森 環 読了一覧

一迅社文庫アイリス 読了一覧
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