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シンデレラと不機嫌な公爵 クリスティン メリル
2015年08月12日 (水) 21:55 | 編集

シンデレラと不機嫌な公爵 (ハーレクイン・ヒストリカル・スペシャル)
2014/1/31
クリスティン メリル (著),

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シンデレラと不機嫌な公爵

クリスティン メリル

本来レディの身分でありながら下働きをして一家を支えるミランダ。ある日、あわれな娘の身を案じた父親と母代わりの後見人の使いで、ミランダはさる公爵家の豪壮な屋敷へやってきた。じつのところ父親たちは、一家の“過去”を隠したまま、ミランダにはまともな結婚をさせてやりたいと送り出したのだった。屋敷に着くと、悪名高い放蕩兄弟マーカスとセントジョンに迎えられる。黒髪の兄マーカスは気難しく不機嫌な様子で、すぐにも放り出されてしまうのだろうとミランダは覚悟した。ところが、マーカスが弟にそそのかされ発した言葉に、彼女は驚愕する。「レディ・ミランダ、私と結婚してくれないか?」(PHS80)
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copyright 2006
The inconvenient duchess

愛する父と母代わりのシシィからは、決して戻らないと約束した。
だが、雨の中遠距離を歩くしかなかった哀れな姿で現れた娘に公爵は不機嫌をぶつける。公弟マーカスはそんな彼女を甲斐甲斐しく世話し気分を明るくしてくれた。
翌日、公爵は言葉もなくロンドンへ立ち去り、弟マーカスは兄に愛人がいることを告げ、ミランダの力になると友情を示しはじめる。
兄弟の隠された確執の道具にされるとも知らず…

最近ハーレクインで押しの作家クリスティン メリルの日本初邦訳作品です。
険悪な兄弟の間で、不機嫌な公爵のために尽くすミランダの献身と機転の良さが、とても素敵な作品。
弟の行動はともかく、愛を育てはじめた二人のほのぼのとした空気と後半の鬼展開は、キュンなポイントを抑えていて気に入った。

あらすじ
第四代ハウリー公爵マーカス・ラドウェルは、死の床にある母から過去の贖罪がしたいと、ある結婚話を持ちかけられた。何度も嘘をつかれたが、本当なのだ。今回、母は本当に死ぬ。
マーカスはため息をついた。だったら約束して悪いことがあるだろうか?実行を見届ける前に、母は遠い所へ行くだろう。
■□■
”見た目じゃないの。大事なのは、あなたが誰かよ。見た目がどうあれ、あなたはレディなの”
ずぶ濡れの着古したドレスで寒さのあまり青ざめながらも、背筋を伸ばし、ミランダはシシィの口癖を思い返した。
酔いどれ執事に、来客用の部屋の掃除をさぼるメイドたち。
もし、私がこの屋敷の女主人だったら…。
ミランダは瞬時に頭の中で訂正した。
いずれ、私がこの屋敷の女主人になったら  シシィはそう考えなさいと言っていた。
”勝てさもなくば死ね” 失敗は許されない。家族をがっかりさせるわけにはいかない。
現れたのは、金髪のあけっぴろげで人懐こい笑顔の男だった。彼が公爵なのだろうか?
だが、既に紹介者の公爵未亡人は亡くなっていると教えられた。
つまり、私は、死人からの招待状を握りしめて、喪中の屋敷に押しかけてきた招かさざる客だということだ。
怒鳴り声で現れたのは、セントジョンとは似てもにつかない男性だった。
兄であるハウリー公爵マーカスは、彼女の勘違いを訂正しない弟セントジョンを諌め、母との約束に忌々しい思いを隠さない。
嵐の中、村で一番おしゃべりな牧師夫妻に道を訪ね、ひとりきりで男二人が住む館を訪れたことは、醜聞になるとセントジョンはご機嫌そのもので語りだす。

「兄さんには選択肢がある。でも、ハウリー公爵にはあるかな?」

長い沈黙のあと、火山から噴出する溶岩のように、言葉が吐出された。

「レディ・ミランダ、私と結婚してくれないか?」


冒頭の経緯。マーカスとミランダは結婚した。
マーカスは弟に出て行けと命じたことに疑問を持ち、牧師夫婦をもてなす晩餐すら用意できない有り様の家政の酷さに驚き、真夜中に空腹から台所に来たものの惨めさに震え、夫からは初夜を逃げ出したと責められ、最後は送り返される絶望から倒れた。
翌朝、マーカスは初夜をすませずに旅だった。なぜ母は急に贖罪をおもいついたのか?ミランダは何者なのか?母の手紙を手がかりに、探りに行くためだ。
夫婦となった二人の今後への配慮と帰宅後の話し合いの用意、二週間で帰ることをしたためた手紙を食卓の上に置いた。
しかし、手紙を手にとったのはセントジョンだった…

出だしにつまずいた二人だが、手紙を知らないミランダはセントジョンの誘惑に負けそうになる。
キスをしたことで震え上がり、セントジョンへの疑心を持ち始めた。
入れ替わるように夫が帰宅し、それまでとは一転して友好的な態度に心を開き始めるミランダ。
家政を仕切り、見違えるようになった公爵邸に彼女の手腕に一目おくように。しかし、弟セントジョンが再びミランダの前に現れた…
嘘をついてほしくないと言った彼。
弟の脅迫に怯える彼女は、あらぬ誤解を彼から受ける羽目に。
ワケありのミランダは、彼に本当のことが言えるのか?

というお話。
彼女の父親の苦労、シシィの屈辱、そして冒頭では思いもよらない彼の母親の酷さ…とドロドロした部分も多いが、頑張るヒロインを応援したくなる雰囲気で、全体的にロマンスらしい明るい部分が多く、最後の修羅場から素晴らしい和解まで、後味の良い読後感。
楽しゅうございました。

海外ロマンス 読了一覧
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