本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ  白川紺子
2015年08月24日 (月) 15:13 | 編集

下鴨アンティーク 回転木馬とレモンパイ (集英社オレンジ文庫)
2015/6/25
白川 紺子 (著),


下鴨アンティーク 
回転木馬とレモンパイ

白川紺子

京都、下鴨―。高校三年の鹿乃は、ぐうたらな兄と、近くの大学で准教授をしている下宿人の慧と三人暮らし。亡き祖母からアンティーク着物を譲り受け、同時に、蔵にある“いわくつき”の着物の管理も引き継いだ。鹿乃は、まわりの人びとに協力してもらいながら、着物の秘密と謎をひもといていく。長い時を重ねた物に宿る、持ち主たちの想いや願いとは―。四編収録。
----------------

愛した人への想いをこめた物たち。不思議を起こすアンティークに込められた想いを、紐解く鹿乃の物語2巻目です。

祖母に託された着物の謎を解くことで、祖母を失った悲しみから癒やされつつある鹿乃。鹿乃にとって、蔵の着物を整理していくことは、秘密の花園を作り上げることに似ている。
そんな鹿乃を大切に見守りつつ、気が気でない慧の愛。
過去の物語と重なる、純粋な想いが甘く切なくてとても良いのです。

でも、全体的に、はんなりな恋愛色なので、主人公たちの恋愛は進展なし。1巻で登場人物の大方の説明がなされ、今回は依頼された着物やアンティークにまつわる話での比重が大きかった。
短編なので謎の解決までの展開が早く、もう少し書き込んでほしいと思わなくもない。
忙しい合間での、一服的な読み方が似合っている。

あらすじ
●ペルセフォネと秘密の花園 p5-88
 京都、下鴨。赤煉瓦の瀟洒な洋館の野々宮邸。
土曜の昼下がりに訪れた客は、金髪碧眼のプリシラ・バンクスと名乗る少女だった。
少女は、<秘密の花園>という着物を引き取りに来たというが…
プリシラの大伯母にあたるシャーロットの形見だという着物。春の女神<佐保姫>とは?

●杜若少年の逃亡 p89-130
 蔵にある着物を出してみようと思う。それが祖母の望みだから。
ところが、杜若(かきつばた)の男の子の着物を出したとたん、着物が逃げ出した。
ちょうど訪ねてきた、慧の友人で博物館員の加茂(素朴、ひとなつこい柴犬、うっかり系)は、鹿乃の屋敷に興味深々で…

●亡き乙女のためのパヴァーヌ p131-204
 鹿乃の友人奈緒と加茂は昔からの知り合いだった。いつもと違う友人に鹿乃は興味を引かれる。
音楽が得意な奈緒の言葉から、鹿乃は蔵からある帯を取り出すことに。すると、その日からつたないピアノの音色が聞こえてくるように。
聞こえてくる音楽は、『亡き乙女のためのパヴァーヌ』。
鹿乃は、奈緒に協力を求めながら、気が強くなかなか素直になれない友人との出逢いを思い返す…

●回転木馬とレモンパイ p205-284.
 古物商を営む兄・良鷹は、老夫人から『回転木馬をみつけて……』と依頼される。木馬が本当の持ち主の所に行ったきり、音がならなくなったというオルゴール。
本当の持ち主を探すために『如月堂』の望月真帆にアルバイトをもちかけることに…


どの物語も、アンティークに詰まった切ない想いがぎゅっとつまっていて、とても素敵だった。
私的には、『亡き乙女のためのパヴァーヌ』の話は、泣けた。とっても。
ラヴェルの音楽は好きだから余計に。
『君は花のごとく』は曲はイメージしにくいものの、詩に込められた意味はとてもロマンチックで、儚く散った二人が、鹿乃によって癒され笑い合うイメージがとても素敵だった。
ラストの『回転木馬とレモンパイ』は、日頃ぐうたらな鹿乃の兄・良鷹が謎解きをします。
中学生にも見える、大学生の幼馴染・真帆。今後の二人も気になる。

『君は花のごとく』の曲はこちらのページが詳しかった。読後にでも覗いてみてください。
→ミスター・ビーンのお気楽ブログhttp://ameblo.jp/jaimeen/entry-11233168322.html

白川紺子 読了一覧

コバルト文庫 読了一覧



関連記事
Powered by . / Copyright ©本読み隊All Rights Reserved→m117117/Template by sukechan.
スポンサードリンク