本読み隊
本の感想・紹介です 。主にコバルト文庫・角川ビーインズ・ビーズログ文庫・一迅社アイリスなどの少女趣味ライトノベル、ハーレクインなどの海外ロマンスなど、3500冊。★スマホからご覧になる方は「海外ロマンス読了一覧」など一部の記事のスクロールが長くなるの場合、”PC”ボタンでPCに切り替えて見ることをオススメです★
貸し本喫茶イストワール 川添枯美
2015年09月15日 (火) 16:08 | 編集

貸し本喫茶イストワール 書けない作家と臆病な司書 (集英社オレンジ文庫)
015/5/20
川添 枯美 (著),

---楽天----




貸し本喫茶イストワール 

川添枯美

作家デビューしたもののヒットが出ず、書くことすらできなくなった晃司は、祖父の紹介で喫茶店の住み込みアルバイトをすることに。喫茶イストワールは客のリクエストに応じて有名無名の作家たちが書き下ろした“同人誌”を貸し出す一風変わった喫茶店。そこで晃司は、司書をしている幼馴染みの文弥子と再会して…。傷ついた人々の心を癒す、世界でたった一つの物語。
--------------------

二人の仕事は、喫茶に集まる客のために、その人に必要な本を用意するソムリエに近い。
自分を表現したい作家の意思と商業誌という狭間で苦悩を抱え、何も書けなくなった主人公の晃司が、店長であり司書の文弥子から、司書補の仕事を学んでいく。
後半では、中学時代から友人付き合いが上手くいかないヒロインをメインに、彼女の成長が描かれ、そんな彼女を通して、再び彼の創作意欲へとつながる。
苦い学生時代を経て大人になりかけの二人が綴るハートフルな物語

あらすじ
『売り物にならない』
一年前、晃司のデビュー作が記録的な赤字を出し、次の作品の企画を持ち込んだ時に言われた言葉がそれだった。
それから全く小説を書けなくなった。

祖父の紹介で働くことになった喫茶イストワールの店内に関して特筆すべきは、異国情緒ただよう内装よりも  
大量の本だった。
店長の園川文弥子は、晃司より年下で幼いころの彼の家に遊び来きていたと明かす。
文弥子は司書として、司書台から基本的に動かず、貸出と返却を担当する。
基本的に料金を取らないため『貸本屋』としての営業はしていない。「本を読みたい。物語に触れたい。そういう人に悪い人はいない」というのが、初代から続く方針なのだと言う。そして、若い女性に話しかけるのが苦手な男性客などへの対応を頼まれた。

「それはなんとなくわかります。僕もお客としてここに来たら、文弥子さんに声をかけるのは少し躊躇ってしまうかもしれません」

「やっぱり、私って話しかけづらいですか?」


冒頭の経緯。本を求める客に、自分の本への情熱とこれまでの経緯を熱く語ってしまった晃司に対し、文弥子は地下の書庫へと案内する。イストワールだけにある、ただ一人のための本。有名な作家の同人誌が何作もあるという。
特別な空間に夢中になる晃司だが、そんなある日、親しくしている中西から文弥子は恋愛相談を受け…

正直に言えば、この作品はハマる人はハマるけれど、そうでもない人にはかなりキツイ作品だと思う。
涙もろい方だが、アマゾンのレビューにあるように泣けたりはしなかった。
むしろ、ヒロインの性格的に痛い部分や、二人の距離感が青臭くて気持ち悪い。私は苦手。
働きはじめて二週間で常連客に受け入れられたり、ヒロインに対しタメ口に切り替わった辺りなど唐突で、対人関係の距離をもう少し自然に詰めてほしかった。
それまでおとなしかったヒロインが友人のために激情に駆られる辺り、痛い。人への畏れから、距離を置き自分を偽ってきたヒロインの変化が、ヒーロー視点からの観察が多かったせいか、すんなり共感できなかった。

ただ一人のためだけの本を求めた主人公達のように、万人受けではないお話だった。各所に惜しいところはあるけど、言いたいことはわかるよ。

コバルト文庫&オレンジ文庫 読了一覧
関連記事
Powered by . / Copyright ©本読み隊All Rights Reserved→m117117/Template by sukechan.
スポンサードリンク