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愛はめぐって ベティ ニールズ
2015年08月30日 (日) 00:24 | 編集

愛はめぐって (ハーレクイン・イマージュ)
2007/9
ベティ ニールズ (著),

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愛はめぐって 

ベティ ニールズ

今日からここが私のお城になるのね。身よりのないヘンリエッタは、看護師として十年間働いてきた。二十九歳になって、結婚が気になってきたころ、彼女は存在も知らなかった伯母から遺産を譲り受ける。それはオランダにある、小さな家だった。みぞれ降るなか、ようやく到着したのは夜で、家は暗闇に包まれていた。ろうそくを灯してキッチンを調べているとき、足音が聞こえた。しまった。うっかり、ドアに鍵をかけるのを忘れていたわ。しかし彼女は落ち着いて、侵入者に出ていくよう告げる。「ずいぶん横柄だな。君の地主なのに」ハンサムな男性が笑った。
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copyright 1975
Henrietta's Own Castle

伯母の遺産の小さな家に移り住んだら、そこは封建国家で、地主は立派なお城に住む領主?
だからって挨拶もまともにしないなんて、なんて傲慢なの!!それは命令?!

温厚なダーリンの多いベティ作品の中に、癇癪持ちのダーリンが混じっていることがあるのだが、こちらもその一人。
75年の作品。型にハマったようなベティ作品の中で、火花を散らす二人の関係がアップテンポで、記憶に残る作品。
封建領主的なマルニクスの態度に、ヘンリエッタは彼に惹かれながらも、愚かな牧師の娘ルースの可憐な態度にダマされる彼を前に、距離猛烈に反発するという構図。
ジェーン・オースティンの名前がちらりと出てくるように、おせっかいから恋人達の仲を取り持とうとするヘンリエッタが可愛らしい。
もちろん、色っぽい展開はナシの慎ましやかな地味ロマ。

あらすじ
三十歳まであと一年しかないとふと気づき、ヘンリエッタは夜中の三時に起き上がった。ロジャーにプロポーズされのに断ったのは、やはり愚かだっただろうか?
だが、ヘンリエッタは思わぬ手紙を受け取り、伯母からの遺産を受け継ぐことに決め、オランダへ移住するために病院を辞めた。
彼女がたどりついたのは、本当に小さな村で、中央に野外ステージのある丸石の敷かれた広場があり、そのまわりを家がぐるりと囲んでいる。
冷えきった暗がりの中でも居心地よさそうに見えたものの、電気もガスも、水も出ない。
ふたたびシンクの下をのぞきこんでいたとき、誰かが家の中に入ってくる足音が聞こえた。

「あなたは何ものなの?」

「君の地主だよ」

マルニクス・ファン・ヘッセルは、借地権について説明するつもりも時間もないと言い放った。冷ややかに観察するような目を向ける。
翌朝、彼に連れられ、村雑貨屋やパン屋の販売日など細かなことを教えられた。
彼は、黒髪の頭を傾けて、またヘンリエッタをじろじろ見た。

「誰かに君をたすけさせよう」

「頼むのではないの? あなたは中世の領主みたいな言い方をするのね」


冒頭の経緯。彼の家は城壁を巡らせた濠のある城。白塗りの堅牢そうな壁が濠からまっすぐに立ち上がり、そのてっぺんには三角屋根がある。
村人達は彼を敬い、彼は村人達のために尽くす。伯母は彼の伯父と道らぬ恋仲だったらしいが、村人達に愛されていたらしい。言葉の通じないオランダの村でも彼が紹介してくれたおかげで、村人には親切にしてもらった。
一方、彼女に向ける彼の態度は冷淡で、一緒にいるのも耐えられないような様子。なのに、猫をくれたり…。
牧師の娘ルースは19歳と年若く、彼の前では従順で可憐。そんな底意地の悪い娘の正体を見抜けないマルニクスに腹が立つ。
そんなある日、村に飛行機が墜落した…

後半は、彼の秘書の恋仲を取り持つために、一役買ったことがきかっけで、彼に誤解され…シュン。という楽しい鬼展開。
頑張って”出て行かないわ!”と宣言すれば、それはそれで、内心喜んでいるダーリンが読者的にも子憎らしいという。むぐぐ。
ラストの告白は、いつも突然で少ない時は1ページの作者だが、これは4ページと増量。理路整然と一生懸命告白してくれる姿が甘くて嬉しすぎ。とっても領主様っぽいのだ。
気に入ってます。

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