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涙色のほほえみ ベティ ニールズ
2015年10月11日 (日) 23:00 | 編集

涙色のほほえみ (ハーレクイン・イマージュ)
2015/6/12
ベティ ニールズ (著),

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涙色のほほえみ 

ベティ ニールズ

母を亡くしたばかりのアビゲイルには、早急にお金が必要だった。看護師として働いていた病院は母の看病のために辞めていたし、少しずつ切り崩していた貯金も、葬儀代で底をついてしまったからだ。そしてオランダでの仕事で会ったのが、ファン・ワイケレン教授だった。外科医の彼は容姿端麗で、聞きほれるほどすてきな声の持ち主だ。ただし、目にも口調にも温かみはなく、彼女を嫌っているようだった。でもどんなにうとまれても、彼に会うと胸はどきどきしてしまう!教授は昔、誰かに傷つけられて、冷たく気難しい人になったという。彼がまた人を愛せるよう、私が役に立てればいいのに。だから今日も、アビゲイルは涙を隠してほほえみつづけた…。(I2376)
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copyright 1972
Saturday's child

未邦訳作品最後の作品は、72年の初期作品。
女性不信の短気な教授に振り回される、不憫なヒロインとの歳の差ロマです。
平凡なアビゲイルは、自分の容姿に自信はない。教授によると、”笑うと可愛い”のだが、本人は気づかない。そんな彼女の魅力に抗う教授は、手練手管で引き止めては、突き放す。
そして、ヒロインにお金を払ってあげるのを忘れる。
常にジリ貧の中で、プライドを捨てないヒロインの頑張りが、ツボだった。

あらすじ
看護師だったアビゲイルだが、母の病に付き添い、なけなしの貯金を使い果たした。母が亡くなっても、遺産などありはしなかった。もとは資産家だったが、父が亡くなったあとは小さな家に移り、庭師兼雑用係だった忠実なボリンジャーに支えられたが、彼の賃金も一年近く未払いだ。
今後はボリンジャーにもいくらか仕送りができそうだ。長年使えてくれた年老いた彼を、一人で苦労させるわけにはいかない。アビゲイルは涙をこらえ、もはやほしくはなくなった玉子とフライドポテトを黙々と食べ続けた。

かくして、アビゲイルはオランダの患者を紹介され、再就職することになった。
ミセス・モーガンの主治医が連れてきたファン・ワイケレん教授の、嫌悪感がにじむ視線にさらされ、彼女は軽いショックを受けた。教授のぶっきらぼうな口調はどうしてなのだろう、とアビゲイルはいぶかった。
名前を聞かれ、自己紹介すると、どうしてそんな名前がついたのかと聞かれた。

「マザーグースなら、よく知っているよ。”土曜日生まれの子供は働き者”だろう?そして、”アビゲイル”は何百年も昔、女性の使用人を示す言葉として使われていたんじゃなったかな?」
「まあ、頭がいいんですね」アビゲイルは心から言ったけれど、教授は眉をひそめただけだった。
「それでご両親は、君がいずれ生活のためにせっせと働かざるおえなくなると決めつけて、そんな名前をつけたのか?」
会話を続けるのがつらくなり、アビゲイルは唇をきつく結んだ。「父と母の間の冗談だったんです。私、もう失礼してよろしいですよね?」


冒頭の経緯。アビゲイルがイギリスに仕送りするお金を渡す男をみてやろうかという魂胆見え見えの教授は、元使用人ボリンジャーから話を聞き、彼女の境遇を理解し、その誠実さと優しさに魅了されていくのだが、女性のおべっかが大嫌いな彼は、疑心暗鬼で、アビゲイルを口説いては突き放すという展開。とはいえ男性視点はないので、そこはヒロインからの側面を読み込みながら、彼の行動の裏をいろいろと妄想することが読者に要求されるのである。

かなりの傍若無人な鬼っぷりは、私の好みではあるけれど、優しさと癒やしを求めるベティ作品のファン的には、突っ込みどころの多い作品で楽しかった。
お金は大事よ!ばかん!と、突っ込んで、転がれる。

ああ、未邦訳作品無いなんて寂しい!寂しくて転がる!壁に激突するほど!
未読はまだ数冊あるけれど…
ベティ ニールズ 読了一覧

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