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忘れたはずの、あの夏に サラ モーガン
2015年10月13日 (火) 16:45 | 編集

忘れたはずの、あの夏に (ハーレクイン・プレゼンツ スペシャル)
2015/8/8
サラ モーガン (著),


忘れたはずの、あの夏に 

サラ モーガン

1年前、エリーゼとショーンは真夏の夜の夢を分かち合った。エリーゼはショーンの外科医らしいスマートなたたずまいに惹かれ、ショーンはエリーゼの情熱的な女らしさにそそられた。お互い仕事第一で、男女間の面倒はとことん避けるふたりにとって、ひとときの甘い戯れに興じるには、理想の相手どうしだった。やがてショーンは都会へ戻り、あの一夜は、ひと夏の恋となった―。翌年の夏、突然倒れた祖父を看るためショーンが呼び戻される。彼ははばかりもせずエリーゼに情事の再開をほのめかすが、エリーゼの本能は告げていた。再び一線を越えたら、もう戻れない。彼と目が合うたび胸を熱くせずにいられない衝動に苛まれながらも、戯れ以上の深み…そう、たとえば“愛”なんて危険は冒せない、と。(PS80)
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copyright 2014
Suddenly last summer

サラ・モーガン初の長編『誰もいないはずの聖夜に』に続く、二作目。
高圧的な祖父と、家業を嫌がり家を出て亡くなった父との間で、息子三兄弟はそれぞれ人生における仕事や恋に思い悩みながら、家族との絆に気づくという、オニール家三兄弟のシリーズ。
二作目は、都会で外科医の仕事に明け暮れ、めったに帰ってこないショーンの物語。
ちなみに、前作を読んでいないと、家庭の事情を理解しにくいので読んでからをオススメ。
ページ数は、362pと少々分厚いですが、二人を見守るうちに引き込まれるので、厚さは感じません。
視点は、男性視点も多く、父を亡くした当時の祖父との諍いから家族と距離をとり、人と距離をとるショーンの心中も理解しやすくなっています。
ヒロインは、気の強い破天荒気味な料理人かと思いきや、とても女性らしい感性の持ち主で、過去のDVに怯えながらも美しい自然の中で守り癒してくれるオニール家に感謝を忘れない人。
再び彼女を誘惑しようとするショーンを牽制しながらも、彼の問題を理解し、自分にはない家族との絆を修復させ、ショーンの家族の居場所をつくろうとする姿が、ラストにホロリとくる、とても良いロマです。

あらすじ
「僕は医者だ。患者への責任が第一だ」
女性に煩わしさを感じながら対処し、プレーヤーの息子の怪我に根性論で対処しようとする親と教師に対応しながら、家族の期待というプレッシャーを目の当たりにして育った過去を振り返る。

”誰かの夢の重みに押しつぶされるのがどんな気分かわかるか? わかるのか、ショーン?”

頭の中の声はあまりに生々しく、体がぐらりと揺れ、思わず振り返って父親が立っていないか確かめそうになった。
父親が死んだのは二年も前だが、昨日のことのように感じられる。
思った以上に睡眠が必要なのだろう。
これから48時間、自分の時間は自分だけのものだ。
しかし、兄からの電話で、祖父が倒れたことを知らされる。ウォルター・オニールは不死身だと思っていた。祖父が生涯暮らしていた山と同じくらい強いのだと思っていた。
 もう八十歳だというのに。
祖父が自分を求めていないのはわかっていたが、それ以外の家族は自分を必要としている。
そして、エリーゼ……あれは一夜の出来事で、それ以上でもそれ以下でもない。二人は交際しているわけではないし、これからもその可能性はないから、兄に報告する理由はなかった。

「ショーン、お前が<スノー・クリスタル>に帰ってきてくれると聞いてほっとしたよ」

それに対する言葉は喉につかえ、出てこなかった。ショーンは青々とした森と山に囲まれた湖畔で育った。自分がいたい場所はここではないと気づいたのが、正確にいつだったかはわからない。何もかもがその場所になじまず、いらだちが募った。
自分を理解してくれるのは父親だけだった。
祖父との口論とエリーゼとの火遊び以外にも、兄には言っていないことがある。
実家に帰ることをどれほど嫌悪しているか、ジャクソンに話したことはない。


冒頭の経緯。エリーゼは、ジャクソンに引きぬかれ、フランスの名店からこの地にやってきた。軌道に乗り始めた<スノー・クリスタル>は、高級店以外にも気軽な店を必要とし、エリーゼは湖畔のボートハウスをカフェにするために奔走していた。あとはデッキが完成すれば!
しかし、高齢のオニール家の祖父・ウォルターは無理をし、心臓発作を起こし、倒れてしまった。
あとはデッキだけなのに!開店祝のパーティーの招待も断らなければならない。途方にくれるエリーゼに、帰郷していたショーンが声をかけ、デッキを手伝うと申し出てくれた。
ショーンとは、前の夏に一度ベッドをともにしたが、お互い続ける気はなく、エリーゼは恋人を作るつもりはない。
しかし、ショーンはエリーゼを誘いはじめ…

というわけで、祖父の拒絶の理由、エリーゼの恋人を作りたくない理由、そして、ショーンが家族と距離を置く理由などが、カフェの完成を通して明らかになっていくという展開。
ハーレクイン・ロマンスでの作者とは異なり、ストーリーは地味だが、アットホームで心温まる物語がとても良いロマ。

次回は、オリンピックから一転、怪我で選手生命を絶たれた三男タイラーと、幼な馴染みブレンナとの恋模様。楽しみ。

1.誰もいないはずの聖夜にケイラ&ジャクソン
2.忘れたはずの、あの夏に エリーゼ&ショーン・オニール(外科医)
3.未邦訳 ジャクソン

サラ モーガン 読了一覧

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