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ななつぼし洋食店の秘密 日高砂羽
2016年01月23日 (土) 22:49 | 編集

ななつぼし洋食店の秘密 (集英社オレンジ文庫)
2015/11/20
日高 砂羽 (著)

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ななつぼし洋食店の秘密 

日高砂羽

没落華族の令嬢・十和子に新興企業の若社長・桐谷との結婚話が持ち上がる。金が欲しい兄と箔をつけたい桐谷の利害が一致した格好だ。お見合いの席で十和子は「自分に一切干渉しないこと」と条件を出す。なぜなら十和子は下町で洋食店を営んでおり、関東大震災で行方不明となった店主・一哉が戻るまで店を守るつもりなのだ。だが、意外にも桐谷は条件をのみ…?
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関東大震災で店主が行方不明となった店を守り、帰りを待ちわびる没落華族の令嬢・十和子と、同じく震災で妻を失った不動産開発業者の若社長・桐谷との物語です。
いわゆる政略結婚物ですが、震災で帰らぬ人消息を待つ切なさが物語に交じるので、その手の話が苦手な方はご注意。
結論からいえば、非常に今後が楽しみな1巻という雰囲気でこの巻だけでは物足りなさがあるが、続刊が早く読みたくなった。
震災当時の世界大戦前の不穏な世情も織り込まれ、コバルトとはひと味違った作品になっている。

あらすじ
「桐谷さん、この際、お互いに本音を明らかにしません?」
「本音?」
結婚なんかしたくないのが本音だが、それが無理なことは重々承知している。元は大名であり、明治に入って爵位を賜った華族である朝倉家令嬢の十和子には、何度も縁談が持ち込まれていて、突っぱね続けるのにも限界があった。おまけに、家計は火の車なのだ。
(なんといっても、桐谷さんにはお金があるもの)
だからといって、”仕事”を妨害されるわけにはいかない。何より重要なのは、十和子に干渉してくれるなというその一点につきるのだ。

「はっきり言えば、俺も仕事で忙しい。妻の相手をいちいちしてやれない。君が干渉してくれるなというのなら、かえって気が楽だ」

「契約しましょう。指切りですわ。昔から大切な約束をするときは、指切りするでしょう?」


冒頭の経緯。震災から一年。帝都は未だ震災の復興途上。半壊した下町の大衆食堂とも呼べるような洋食店を修復し、二年前に知り合った共同経営者兼コックのハルさんとともに”ななつぼし洋食店”を営む十和子は、桐谷との結婚を決めたとハルに報告した。条件だけで結婚を決める十和子をハルは心配するが、十和子にとって一番大切なのは店主の一哉がかえってくるまで店を守ることだ。
一方で、桐谷は貴族院議員である十和子の兄との縁や、妻の一周忌を過ぎ回りからの再婚話を黙らせるためにも、うってつけの相手だと考えている。
しかし、店を守るために全く桐谷に関心を寄せない十和子の様子に興味を示し…

店主・一哉と十和子の関係は後ろ暗いものはないのですが、とりあえず伏せておきましょう。
普通選挙法が成立したものの、治安維持法が施行され、特高が飛んでくる時代。もしかしたら、一哉は活動家に…?といつか帰ってくる希望を持つ十和子の危うさに、無関心ではいられない桐谷さんが楽しい。
ハルさんの性格が好きです。”革命が起きたら”と時代の変化を心配する十和子に「世の中が変わるなら自分も変わればいいんだから」と前向きな発言。ハルさんが気に入ってしまった。
一哉さん戻るといいね。
続刊待ってます!

巻末に”起こし文”という謎のイラストがあり、気になって検索
http://okoshibumi.2p5.jp/okoshibumi/design1_okoshibumi.html
なるほど、こうなるのか。可愛い。

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