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黒い羊 スーザン フォックス
2016年02月06日 (土) 18:07 | 編集

黒い羊 (ハーレクインSP文庫 35)2013/3/15
黒い羊 (ハーレクイン・イマージュ)
1989/12
スーザン フォックス (著)

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黒い羊 

スーザン フォックス

墓地での葬儀が終わりかけたころ、参列者は一人の女に気づいた。ウィラ・ロス-5年前、自動車事故を起こして親友のアンジーを死なせ、この町から永久追放された女。ウィラは亡き叔父を送り、叔母の姿を一目見たら、人々に気づかれないうちにそっと立ち去るつもりだった。しかし今、知られてしまった。皆の冷たい視線が言っている。“厄介者の黒い羊"が舞い戻ってきた、と。昔ウィラがひそかに愛していた、アンジーの兄クレイの目にも嫌悪と憎しみしか見えない。ウィラは唇を噛み締めた。やはり帰ってきてはいけなかったのだ…。(I549)
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copyright 1988
The Black Sheep

スーザン・フォックス初期の名作の鬼ロマです。
ヒロイン・ウィラは底抜けに優しい自己犠牲の精神の持ち主。
なので、真実に対して恩ある叔母のために何も言わずにいるウィラの行動は若干不甲斐なく感じる部分があるのだが、そこは耐え忍ぶヒロイズムに感情移入しながら、気づいてくれないクレイが悪いことにしよう。
前半にウィラに向けられたクレイの敵意に、ヒロインと一緒にぐさぐざと傷つけられ、後半の押せ押せのクレイに喜んでしまうウィラにむぅむぅ唸りながら転げまわれる、素晴らしい鬼っぷりの牧場ロマ。

あらすじ
クレイトン・カントラルは、芝生の上で起こった小さな動きに注意を引かれた。葬儀の参列者たちの後方にほっそりとした人影…
ウィラ・ロス。怒涛のように沸き起こった怒りと痛恨が、クレイの中で暗い渦を巻いた。
5年の歳月は彼女の美しさにいっそう磨きをかけたように思えた。
クレイのたった一人の妹アンジェラも、今頃花の盛に成長して青春を謳歌していたはずだ。だがあの陽気なアンジーは今、墓の下に眠っている。両親の墓の隣に。そして、それはウィラ・ロスのせいなのだ。歳月とともに薄らぎかけてきた断腸の思いが突如として息を吹き返し、クレイは歯ぎしりしながら痛みと闘った。

冷たい嫌悪と憎悪をさらけ出した黒い目に出会った瞬間、祈りの言葉はウィラの中で凍りついた。
弔問客の驚きがさざなみのように広がる。
叔母テスの口元が泣き笑いするようにゆがみ、両手が震えながら伸びた。ウィラの心に希望の火がともった。だが、彼女が駆け寄ろうとした瞬間、叔母の体はぐらりと傾いて地面にくずおれた。


冒頭の経緯。叔父の葬儀に帰郷したウィラだが、叔母テスが心臓発作を起こし、クレイから激しく責められ帰ってきたことを後悔する。
ウィラは、叔父と叔母テスとその娘ペイジとともに暮らしていたが、親友アンジーを亡くした5年前の事故で濡れ衣を着せられてから村を追い出されてしまった。
話を唯一聞いてくれると信じていたアンジーの兄クレイは、ウィラに憎悪を向けており、今もそれは変わらない。
だが、叔母テスはウィラを呼び戻し、牧場の再建をウィラに頼み、ウィラはそれを断れなかった。
村の人々から敵意を向けられ、買い物すら苦労する中で、クレイが手をかしてくれたが、それは一刻も早く彼女に立ち去って欲しいからだ…

とにかく、孤独で惨め。それに追い打ちをかけるクレイの言葉が切ないです。その一方で、妹の死と向き合うことを余儀なくされたクレイも複雑な感情に翻弄されます。
クレイ視点はほとんどないので、彼の気持ちの変化は読者が妄想して読み取ってくださいませ。
蛇に彼女が噛まれたことで、クレイの態度が一変した辺りから、嬉しいやら悔しいやら読者としても、多いに転がれる展開。
どこまでもお人好しのヒロインを迎えに来たクレイにうるっときてしまった。
ラストのクレイの涙がいいね。
大好きな作品です。

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