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侯爵に甘いキスの作法 ローラ・リー・ガーク
2016年02月22日 (月) 15:51 | 編集

侯爵に甘いキスの作法 (ラズベリーブックス)
2011/5/10
ローラ・リー・ガーク (著),

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侯爵に甘いキスの作法 

ローラ・リー・ガーク

パティシエであるマリアの夢は自分の店を持つこと。ようやく夢を叶えられそうなところまできたものの、店がなかなか見つからず苦労していたが、ついに理想の物件を見つける。喜ぶマリアだったがある男性と再会したことで状況は一変した。相手はケイン侯爵ことフィリップ・ホーソン。彼とマリアは次期侯爵と料理人の娘という身分を越えた幼なじみだったが、12年前のある事件以来、顔を合わせていなかった。彼が店の持ち主だと知ったマリアは交渉するがフィリップはどうしても貸そうとはしない。12年も前のことを引きずって自分の夢を邪魔しようとするフィリップにマリアは憤慨する。一方、フィリップがマリアを遠ざけたい理由は昔の事件だけではなかった。あの頃、冷静沈着で知られる自分の心をかき乱すことができるのはマリアだけで、彼はそれをひた隠しにしてきたのだ。それがマリアの甘い香りをかいだとたん、心の奥底にしまったはずの恋がよみがえったのだった―。心を隠したフィリップと夢を叶えようとするマリア。いがみ合いながらも惹かれてしまうふたりは…。
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copyright 2008
Secret Desires of a Gentleman

ヴィクトリア時代の働く女性をテーマにした、ガールズ・バチェラー(独身女性)シリーズの3巻です。
3巻とはいえ、店の出資者の友人として2巻でのヒロイン・プルーデンスが少し登場する程度なので、この巻だけでも楽しめます。
使用人と侯爵という越えがたい身分差は、リアリティーに欠るような気もしますが、ヒロイン自信の孤独や苦労が深かっただけに、懸命に築いた自分の店という杖を失う覚悟を決めて彼の胸に飛び込むラストの瞬間がとても素敵ロマ。
オススメ。

あらすじ 1895年ロンドン
なにもかも完璧だわ   完璧すぎて、なにかの間違いとしか思えないのだった。
ロンドン屈指の繁華街として知られるピジャデリー大通りで、店を出す条件に素晴らしくぴったりと当てはまった物件をみつけたマリアは、下見を終え、契約を結ぼうと心に決めた。
急ぎながらもういちど店に目をやらずにはいられなかった。
衝撃の痛みがマリアを夢想から引き戻した。
「あぶない」耳元で聞こえる太い声には、どことなく聞き覚えがある。体を引いて相手の顔をたしかめようとあごをあげた。互いの目が合い、その男性がだれだか分かった瞬間、マリアは体がぶつかったとき以上の衝撃にみまわれた。
フィリップ・ホーソン。ケイン侯爵。
かつて彼の屋敷の料理番の娘だったマリアは、フィリップと弟ローレンスの三人で友情を育んだ。しかし、12年前、ローレンスと駆け落ちを企て、フィリップはマリアの手に小切手を握らせ、屋敷から追い出したのだ。
19歳だったケイン侯爵は、あのときすでに愛情をお金に換算してのけた。一千ポンドという金額に。
だが、今は自分で生計を立て、友人もいる。一千ポンドをもらって相手の言いなりになるしかなかった17歳の小娘ではない。
だが、彼をフィリップと呼び弟ローレンスのことを訊いたマリアに対し、フィリップの口から発せられた声は礼儀的で冷淡だった。

「失礼だが、名前で呼ばれるほどわれわれは親しかっただろうか?」

「フィリップ、わたしが七つのときからの知り合い  

「われわれは知り合いなどではない。少しもだ。わかってもらえるね?」


冒頭の経緯。希望する物件はフィリップの所有する物件で、彼はマリアが弟ローレンスと関わることを恐れ、退去命令をつきつける。しかし、マリアにも職人としての意地があり、これ以上の場所はないと確信しているだけに、マリアはあえて、弟ローレンスに接触し、フィリップを弟から懐柔させることに成功する。
しかし、フィリップは、弟の縁談をまとめたいこともあり、弟を遠方へ送ることを思いつくものの、ローレンスは慈善舞踏会のパティシェをマリアに頼んだことを、兄に話すことを忘れており…

顔を合わせれば火花を散らす、喧嘩カップルです。かつては「使用人」であり、現在は”商人”だと彼女を絶対的な身分差で切り捨てる傲慢で尊大なフィリップに、威勢よく食って掛かるマリアの啖呵が切れよく小気味よく、でも切なくて良いです。
一方、フィリップもマリアへの幼い頃からの気持ちを今も持て余しており、傲慢で身分にこだわりながらも放っておけない、不器用さが楽しい男。
最初と最後に出てくる弟ローレンスが、ニヤリとさせてくれます。
楽しくて、一気読み。

余談だが、フランス人の料理人は、ヒストリカルロマではキレ気味の人物として登場するのが常なのだが、なぜキレ気味なのか? ヒロインのパティシェとしての意地の見せどころと、それを止めたフィリップの会話から、お国柄や職人らしさがうかがえて楽しいシーンだった。

----ガール・バチェラー シリーズ------
1淑女にささげるキスの作法 出版社秘書・エマ
2不埒な公爵のキスの作法 お針子・プルーデンス&リース
3侯爵に甘いキスの作法 パティシエ・マリア&フィリップ
4伯爵に真実のキスの作法 作家・デイジー&セバスチャン

海外ロマンス 読了一覧

3月発売
公爵と見る十日間の夢 (MIRA文庫)



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