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グラスゴーでふたたび カレン・ラニー
2016年03月31日 (木) 18:32 | 編集

グラスゴーでふたたび (MIRA文庫)
2016/1/9
カレン ラニー (著),

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グラスゴーでふたたび 

カレン・ラニー

19歳になったばかりのグリニスは舞踏会を抜け、控えの間でレノックスが来るのを待ち侘びていた。彼は兄の親友で幼い頃から憧れ続けた人。今夜大人びたドレスをまとってきたのも今日こそ想いを打ち明けるためだ。だがついに現れたレノックスの傍らには、正真正銘の大人のレディが仲睦まじく寄り添っていた。二人が将来を約束する仲と知り、打ちのめされたグリニスは逃げるようにイングランドへ。そして7年後-成熟したグリニスはついに故郷グリスゴー戻ってきた。今や世界規模の造船会社経営者となったレノックスがいる地に。(KR01-01)
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copyright
In your wildest Scottish dreams

先走った愚かな若い自分への後悔。
過去を忘れたいと新たな想いで故郷に帰ったにもかかわらず、消え去ったはずの幼い頃の自分と、ヒーロー・レノックスへの消せない想いに苦しむ物語。
南北戦争の余波に苦しむグラスコーを舞台にした地に足のついた設定。彼らはもはやキルトを着てはいないが、ハイランダーの誇り高い血を受け継いだ意地の強さと率直さが素敵な人々。
遠回りしたヒロインの淡い初恋の想いが、切なく苦くしっとりとした雰囲気。そしてこのお話は、サスペンス要素も見逃せないポイント。
南北戦争の余波で南軍の船を作るヒーローと、謎の多い空白の7年を過ごしたヒロインとの間に起きる殺人は思わぬ展開をみせ面白かった。
波乱の時代に生きる人々の背景がきっちりと描かれた、ヒストリカルとして読み応えのあるロマだった。

あらすじ 1855年
19歳のグリニスはレノックスを控えの間に呼び出し、キスをした。
しかし、ロシアの女性が彼にまとわりつき、レノックスからは鼻であしらわれてしまった。グリニスは振り返ることなく控えの間から飛び出した。涙が頬に冷たかった。

レノックスの頭は混乱していた。”びっくりしたよ”か。真実だが、それではなんの説明にもなっていない。
運がよければ、ダンカンが救いだしてくれるだろう。そうすればグリニスを探しにいける。
次にグリニスに会うのが七年後になろうとは、控えの間をを出たときのレノックスは思いもしなかった。

1862年
グリニスは外交官の夫リチャードを亡くし、未亡人としてグラスゴーに帰ってきた。
噂好きの人々に囲まれレノックスと再開した。両手がいまだ震えている。
こうしてグラスゴーの社交界に顔を出せただけでも自分を褒めてやらないと。レノックスと会う心の準備はできていなかったけれど、それでもとにかく終わったのだから。
5歳のときに彼は自分のものだと決め、それからずっと彼への思いを温め続けていた。それがこの数年でどれだけ変わったことか。
風にあたるためにテラスへ出ると、会いたくない男がいた。
マシュー・バウマン。

「今夜の催しの主催者は造船業者だ。彼が何を造っていると思う? 真夜中に帆を上げる帆船か? ポトマック川を走る外輪船か? 違う、彼が造っているのは封鎖ランナー、海上封鎖を突破する船だ」

「消えて。ここはあなたのいる場所じゃない」

レノックスはテラスでグリニスと続きを話すつもりだったが、マシュー・バウマンと話しているのを見て、話の続きをという思いは一気に失せた。
グリニスは彼が北軍のスパイだと知っているのか?ついでに言えば、なぜ今になって故郷に戻ってきたんだ?


冒頭の経緯。レノックスはロシアでの造船で財をなした父の会社を受け継ぎ、今はグラスゴーを拠点に財をなしている。現在、彼が受けている仕事は、南北戦争で南軍を苦しめる北軍の海上封鎖作戦を突破するために発注されたもの。
レノックスは、顧客のギャビン・ウィッカータとその妻ルーシーを館に招き接待している。だが、妻のルーシーは不満が多く、接待を引き受けたグリニスと母に南軍の船であることを話てしまうなど、迷惑な女性。
一方、バウマンが再び現れ、グリニスはワシントンに続き再び脅迫を受け始めるが、レノックスは嫉妬まじりに彼女とバウマンの仲を探り始め…

謎の多いグリニスの帰郷で揺れるレノックスと、若気の至りで苦い結婚をしてしまったために後悔しながらも、仮面をかぶることが上手くなったグリニスの危うさに目が離せない展開。
グリニスの兄・ダンカンは南軍が海上封鎖で綿花を輸出できないために、織物生産ができず倒産寸前。しかも、グリニスとレノックスがキスしたところをルーシーに見られ、挙句に殺人事件まで起きてしまい…

というわけで、後半はまるっと伏せます。薄幸のヒロインが苦い経験を経て大人となったからこその、しっとりした雰囲気と、無邪気だったあの頃に戻りたい郷愁の思いが切なくてとても良かった。
サスペンスの方も、ラストまで面白かった。脅迫者バウマンに対するレノックスの見解が的をえていて、ニヤリ。
妹メアリーが生き返ったような顔で帰ってきた件や、兄ダンカンの事業のその後が気になるな〜。
気に入ったので他の作品も読みたい。

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